【推しの子】1期オープニング主題歌「アイドル」の冒頭の演出について
【推しの子】1期オープニング主題歌「アイドル」の冒頭では、アクア→ルビー→かな→MEMちょ→あかねの順で瞳が大きくアップされたカットが連続する。この演出を見て違和感を覚えたのだが、ルビーとあかね以外の3人は顔がアップになった後に白の線で影のように顔全体の線が残っている。キャラクターの白線と共に背景の病室が透けているような画角だ。
この残像のようなカットはルビーとあかねには見られない。ルビーからかなへは瞬時に切り替わっているので、時間的な制約として残像がないのもまだ理解できる。しかしあかねのカットの後アイが出てくるまでには十分な尺があるので、ここで挿入されないのは何か意図があるのかと思った。なぜアクア、かな、MEMちょの3人だけこのような白線が残っているのだろうか、気になったので考察してみたい。
ルビーとあかねになくて他の3人に備わっているもの、それは二面性なのではないかと考える。ここでいう二面性とは性格でなく、芸能活動としてである。たとえば、ルビーはアイドル、あかねは役者として活動しているが、芸能人として複数の役割を持っていない。
一方で、MEMちょは動画配信者とアイドル、かなは役者とアイドル、そしてアクアは役者と動画編集者としての側面も持っている。アクアの場合は、役者と「復讐者」の二面性と解釈した方が自然な気もするけれど。もしかしたらこの要素が演出の違いなのかもしれない。
この推測が正しいかはわからないし、そもそもこの演出に明確な意図があるのかも断定はできないが、【推しの子】のアニメは1期・2期ともよくできており原作と比べながら考察する価値のある映像のように思う。筆者はアニメを見て得た情報だけでこの記事を書いたので、原作にしかない情報もあるのかもしれない。今回取り上げた演出についてご意見のある・正解を知っている方はコメントでご教授いただけると嬉しい。