<本と映画の答え合わせ>第11回「グレート・ギャッツビー」
【本】
〇タイトル:グレート・ギャッツビー
〇作者:スコット・フィッツジェラルド
〇感想:
・言い回し、例えが洗練されていて素敵。特に「寄せては返す波のように」の表現が印象に残った
・話の展開、内容に魅せられた一方で、一読しただけでは登場人物の関係、時代の流れがよく分からなかった
・ギャッツビーが他の女性に目を向ければよいだけの話。一方でデイジーにこだわり続けたギャツビーの生き方にも戦地に赴任していたという理由があることから、少し心を揺さぶられる
・最終的には誰も得をしないストーリーではないか。だからこそフィッツジェラルドの美しい叙述をまとい心に響く作品となっている
〇評価:◎
【映画】
〇華麗なるギャッツビー(2013年)
〇監督、主演:バズ・ラーマン監督、レオナルドディカプリオ、トビーマグワイア
〇感想:
・神の目と称されている看板がイメージの通りに再現されている
・当時の華やかさが伝わる一方でギャツビーの影の部分も程よく仄めかされている
・語り手の視点も踏まえ構成面でよくできていると感じる
・訳し方に様々な見解がある"Old sport" は特に意識せずに音声で聞くのが1番
〇評価:○
【総合】
〇感想:
・本を読んで映画を観ることで本作品が理解できた。つまり、本だけでは理解不足な面があったことを否めない
・「若きウェルテルの悩み」のウェルテル、「嵐が丘」のヒースクリフそしてギャッツビーと既婚者への愛を題材とする作品をいくつか目にする。他の男性を選んだ女性をそこまで想うことに対して共感しづらく、ナルシストなのではないかとの疑念を抱く
・フィッツジェラルドとカポーティの文章が似ている。ともに心地良いと感じるのは自分だけであろうか。フィッツジェラルドにはもっと多くの作品を残してほしかった
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