一年経ってしまった。
妻が亡くなって一年経ってしまった。
写真は癌が発覚したばかりの時の妻です。
十代からの付き合いなんで、やたらに長いです。
妻は、漫画家の萩尾望都さんが大好きで漫画家になりたいと思っていたみたいです。
でも自分なりに漫画家としての才能がイマイチだなぁ・・・と思っていたそうです。
でも、絵が得意で、描くのが好きなので、
イラスト科がある、美術専門学校に入り、
そこで私と知り合ったのでした。
私はデザイン科でしたが、1年生は全員同じクラスなので、そこで付き合いが始まりました。
長い付き合いになりそうだなぁという予感はありましたが、
結局、還暦過ぎまでの付き合いとなったのでした。
妻が13歳の時、萩尾望都さんの『トーマの心臓』という漫画連載が始まりました。
しかし、人気がなく打ち切られるという話しを聞いた妻は、
『 こんな凄い漫画は他にない! 絶対続けてください 』
とファンレターを出したそうです。
そして、なんと返事もいただき、それを宝物にしていました。
その後、間もなく人気が上がっていきトーマの心臓は
萩尾望都の代表作の一つになっていったのでした。
ある日、テレビ番組『徹子の部屋』に萩尾望都さんが出ていて、
『 当時、中学生から、トーマに心臓の連載を続けて欲しいと手紙をもらって嬉しかった 』
と語っていました。
それは、もしかしたら妻の手紙の事かもしれませんね。
人生において何が好きだったか、との質問に対して、
大抵の人は、13~4歳の頃に好きだったものを言うそうです。
妻の場合はこれでしたね。
私の13~4歳の頃に好きだったものは、模型飛行機と松本零士マンガ、特に飛行機とかメカ部分。
今も変わらねぇなぁ・・私の場合はこれか。
気が合うというのは、好きなものが似通っていたという理由もあったと思いますね。
十代の、まだまだ子供じみてた二人が、成長していって、相方の人生が終わる。
そして今、思う事は・・・
自分は今も子供だなって事です。
ま、そんなもんだろうな。還暦過ぎても人間なんてものは。
だから恐れずに好きな事をやっていけばいいんじゃない?
と、先日、ウチに来た甥っ子に言っておこうと思いますね。
あは。
では、また。
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