書評 アンソニー・ホロヴィッツ「メインテーマは殺人」
この著者、イギリスの人気ドラマの脚本家ですごい有名な人らしい。
別の著作『カササギ殺人事件』も大人気だそうで。
そんな前情報なしで、ふと手にとってみたこの本。
めちゃくちゃ面白い!!
現代のストーリーだけど、
どことなく古典のミステリーの雰囲気を感じる。
読み終わってからもう一度読み返したくなる、
なるなる!!
解決編のところで、
あれ?私これ見逃したっけ?
とか、
あ!私もそれちょっと気になってた!
とか、
実は推理に必要なピースは全て揃ってたというオチ。
それらをもう一度拾い集めたくなる。
自分洞察力のなさと、逆に、そこは気付けてたのに〜という悔しい気持ちと。
複雑なトリックとかはナシで、
只々、犯人当てゲーム。
登場人物との会話の中や出来事の中に全部のピースがちゃんと揃っている。
こういうの正統派っていうのかな?
後書きで、『フェアプレイ!』と称されていた。
つまり、
読者が、物語の主人公たちと同じ目線で、
事件を解決できる可能性があるってこと。
と、理解した。
主人公たちだけが知っていて、
読者には隠されている事実やトリックがあるのではなくて、
主人公たちが得た情報と同じだけの情報を
読者も持っていて、
推理によって犯人にたどり着けるということ。
私はそんなつもりで読んでなかったから…
というのは言い訳で。笑
注意深く読んでいれば、分かったのかな?
でもね、面白いから、すごいスピードで読んじゃうのよ。
じーっくり、一つの事実や言葉や出来事に思いを巡らせながら読むなんて、
私には出来なかったわ。
解決編で出てくるアレやコレやで、
あー!
たしかに!
くそー!
とか、該当箇所を思い出しながら
久々ワクワクした。
『カササギ殺人事件』も、
刑事フォイルシリーズも、
改めて注目してみよう。