見出し画像

方言あるある? インタビューで気付いた私のホンネ


こんにちは、うがいまさみです。

実は今月、「インターナショナルスクールの生徒に向けて
方言母語話者として、インタビューをさせていただけますか?」
という思いがけないご依頼があり、
オンラインで30分程度お話しさせてもらいました

Zoomを使ってお話しました

インタビュアーは、日本にもルーツを持つ
中学生の生徒さん。
日本の方言について、事前にいろいろ勉強し、
一生懸命質問を考えてきてくれたんだなあと
感じられる内容でした。

いくつかの質問に答えながら
意外にも「共通語と自分」について
考えさせられる機会になりました。

私にとっての共通語

一番印象に残っている質問は
『あなたは方言を知っていても、
共通語で話してしまいますか。
どうしてですか』
というもの

考えてみれば、私は昔から
言葉を使い分けているので

「それはどうしてですか?」
と改めて聞かれたときに
「はて?」という感じでした。

よく、関西弁話者の人は
どこにいっても関西弁を話す、
なんて聞きますが
なぜ、私はそうしないんだろう…?

思い当たるのは「ウチとソト」です

よく知っている人同士の会話では
多少方言が出ても気にしませんが、
仕事や目上の方と話す時は共通語で話します。

方言が伝わらなかったり、聞き取りづらかったりすると
相手が困るかな、とも思いますし
なにより私にとっては、
共通語だと敬語が使いやすいのです。

小さい頃から
共通語とは「丁寧な言葉づかい」であり、
敬語の様な位置づけだったんだと
改めて思いました。

今でも話すことをためらうときがある

だからと言って
「方言は丁寧じゃなくて、共通語がイチバン良い!」
というわけではないことは、よくわかっています。

わかっているつもりでしたが、
つい最近、思わず方言を隠してしまった瞬間がありました。

娘同士が仲が良かったあるママ友さんが
実は岩手県出身で、
私が宮城県出身だと知って
お互いびっくりしたんです。

そのママ友さんから
「方言ってまだ出ますか?」
って聞かれた瞬間、
私はウッと詰まってしまい、
周りに人がいないかどうか見回して
誰もいないことを確認してから

「んだ、わがりますよぉ」
といつもより少なめのテンションでお返事しました。
ママ友さんは
私はもう忘れてしまったから、
うがいさんは話せていいですね、
と笑っていましたが、

私は
なんで今、一瞬ためらった!?
自分の言葉に恥じていたつもりはなかったに…
とちょっとショックを感じました。

方言が大好きだと公言しつつ、
なんだか自分の中の闇を見た気がしました。

”ダイハラ”について

先月見かけた言葉に
「ダイハラ」(ダイアレクト・ハラスメント)
というのがありました。

タイトルの
『使う人・使いたくない人・使われて嫌な人、それぞれの心理』
という文章からも分かるとおり、
方言と個々人の感情は、思ったよりも複雑で
うっかりすると非常にだれかを傷つけてしまうんですよね。
その人ごとに「ハラスメント」と感じる度合いが
わからない点も、ますます難しくしていると思います。

話を戻して、
生徒さんの質問の中に
あなたの方言を喋ったらいけないと言われたら
どんな気持ちになりますか。
どうしてですか』

というものもありました。

普段から言葉を使い分けて、
知らない人の前では話さないようにしている私でも
もし誰かに方言を禁止されたら
黙ってはいないでしょう…(^^;)
母語話者レベルではなくとも、
私の中で方言とアイデンティティは
強く結びついているのだと実感しました。

いつもの気持ちで、インタビューを軽く引き受けてみたら
自分の中で方言に対し、
こんなに複雑な感情を抱いているとは、
思いませんでした。
この本を読んで、知ってはいたのになぁ。。

インタビューをしてくれた生徒さんは
私のインタビュー内容に、どんな感想を持ったのか
ちょっと聞いてみたいですね。

最後に、このインタビューをアレンジしてくだった
U先生とOさんに感謝します。
またコラボする機会がありましたら
ぜひ参加せていただきたいです。

それでは、また💗

今月も方言の会を開催します~!
方言が好きな日本語教師の皆様、お待ちしております\(^o^)/


いいなと思ったら応援しよう!