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『しぶとい十人の本屋』 辻山良雄

それは生きかたとしての本屋と言えるかな。もうほんとに、生活そのものがどっぷりと本屋。最近思ったのは、戸田書店のころ、お客さんはその「戸田書店」という看板に向かってやって来てくれた。でも、いま高久書店に来てくれるお客さんは、高久書店という看板ではなく、みな「私」に向かってやって来る。それは店をやっていてひしひしと感じます。一つ例を挙げると、ここに来るお客さんの九割がたは常連さんなんですけど、私はそうしたお客さんほとんどとSNSでつながっている。その結果、いま四六時中どこから本の注文が来るかわからない状況になっています。

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