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【ボスニア旅行記】モスタルの虐殺博物館を訪ねて~紛争の衝撃的な展示に言葉を失う

モスタルを街歩きをしていると、虐殺博物館なる建物があることを知りました。


外から覗いてみると、かなり本格的な博物館であることがわかりました。

せっかくここで見つけたことですし、私は中へ入ってみることにしました。


中は紛争当時のものや資料が展示されていました。

正面の映像では当時の紛争の様子が流されています。

紛争当時の生々しい様子や、写真ではわからない声や音を通して伝わってきます。

銃弾に貫かれ病院に搬送されてきた息子とその遺体に泣きつく母親のシーンが印象的でした。

一緒に見ていた欧米人観光客も映像から目を反らし、手を口に押し当てて涙を流していたのを覚えています。

そしてこの先の階段を降りると、ここでは紹介できない写真が数多く展示されていました。

あまりにショッキングな写真・・・

虐殺の悲惨さ、残酷さをストレートに伝えてくる写真でした。

虐殺され、それを隠蔽するために埋められた遺体。

それらは紛争後、ミイラ化していたり腐敗した状態で見つかりました。

それらをそのまま写真に収め、ここに展示しているのです。それも、カラー写真で・・・

直視し続けるのは本当に難しいものでした。

日本では普通公開されない類のものだと思います。

かつて見た原爆ドームの蝋人形も私の中では強烈な印象を残しているがそれに近いものだと思います。

そしてこの博物館でもうひとつ印象的だったのがこのジオラマです。


これは強制収容所の様子をジオラマ化したもの。

丸太を割る捕虜の後ろには銃を構えた兵士。

その奥に目を向けてみると、背中を向けて並んで立たされた4人の男。

彼らの視線の先には一足早く処刑された血まみれの捕虜たちの骸。

彼らの命運も間もなく尽きんとしていました。

そしてオレンジ色の屋根の建物の扉にはなぜか大量の血の跡。

ここに捕虜を立たせて処刑したのでしょうか。

その目の前には4人の兵士にリンチされ殺された男の姿が。

さらに言うと実はこのアングルからは見えない建物の裏側にも血の跡や暴力が描かれています。

このジオラマがいかに力を込めて作られたかを感じました。


人間の想像力は恐ろしい。

写真で見せられるよりも、こういった人形の姿で見せられた方がより実態を想像させられて強烈なインパクトを与えてきます。

リアルではないジオラマからリアルすぎる想像を与えられてしまう。

これは見ていて目を反らしたくなるほどの恐怖でした。

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より詳しくはこちらの記事にて

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