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司法試験 令和6年 公法系について
はじめに
この記事では、私が試験当日に感じたこと、どう考えたか等を綴らせていただいています。
合格発表及び出題趣旨等が出ていない時期に書いているので、以降に誤りが出ると思いますのでお気をつけください。
憲法
予想について
今年の憲法は、職業の自由と表現の自由だったと思います。確信はありませんが、自分はその筋で書きました。私は、今年の憲法について出題予想をするに、オーソドックスが来るか、こないならば政教分離が来るのではないか、と考えておりました。オーソドックスは私の中では、表現の自由と職業の自由です。過去問でも何度か出ている権利ですし、去年一昨年が割と特殊な権利であったことからまずオーソドックスな権利がでる、と予想しました。一方、政教分離は長らく出ていないことに加え、孔子廟事件等が最近出たこと、政教分離を厳格分離、相対分離で分ける、違憲審査基準をいずれを採用するのか等あらかじめ準備しておかなければうまくできない、と考えたことから特別に準備をするため予想をしました。
実際にはオーソドックスな方が出たので、予想が当たったところは良かったのですが、この権利については受験者全員が勉強している分野であるため、当日は「周りと差がつかないように気をつけないといけない」と考えました。
答案構成
私は、憲法は平均付近さえ取れれば大丈夫、という感覚で望んでいたので、職業の自由と表現の自由であることがわかった時に、職業の自由を丁寧に書いて、表現の自由は多少雑になっても致し方ない、と割り切ることにしました。これは、表現の自由が私の中ではかなり奥深く、にわかな知識とやや深い知識で差をつけることが難しい権利であること、引用できる事実が少なかったからであり、これに対して職業の自由は薬事法違憲判決を用いれば一応答案の形になると考えており、つまり、職業の自由の方が丁寧に書いた時に点を稼げる効率がいい、と考えたからであります。
また、去年の憲法は例年よりも誘導が強かったように感じていましたが、私の中では今年の誘導もかなり強かったと思います。そこで、答案構成を考える段階から当てはめを区切っていました。
試験中の悩み
職業の自由を検討する上では、目的の検討が重要だと考えております。しかし、今回は、その目的がはっきりとわかりませんでした。積極、消極の判断をしようにもその目的がうまくわからなかったので、とても悩みました。最終的にはとりあえずの形で収めましたが、今も不安です。
行政法
試験中の悩み
行政法はとにかく難しかったです。設問1、設問2と問題構造を把握するだけで時間をとても使ってしまい焦りました。再現答案を作っている際も明らかなミスが多いのが行政法でした。
設問2を検討しているに際して、今もわかっていませんが、私の答案では2回、似たような裁量審査をすることになりました。ここら辺は多分間違っているのですが、時間の都合上、どうしてもこのような収まりにならざるを得ませんでした。
周囲に比べて
試験後、周りの様子、友達との会話を経ても今年の行政法は難しかった、途中答案になった、などの声を聞きました。相対評価ではあるので、この辺の事情を踏まえて気持ちを強く持ちたいです。