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Think Different, Again.

今日は、素晴らしいものをお見せします。デジタルの喧騒から解放される、魔法のようなデバイスです。

デジタルガジェットの進化が目まぐるしい現代において、約15年前に発売されたiPodtouch第2世代(MC086J/A)について語るのは、少し変わった趣向かもしれません。

机の中を片付けていたら、ふと机の奥から出てきたiPodtouch。ついつい触りたく魅力がある製品なんですよね。

しかも、この古き良き機器には、現代のスマートフォンにはない独特の魅力が詰まっていました。


スペックの世界

iPodtouch2ndは3.5インチの液晶ディスプレイを搭載し、解像度は320×480ピクセル(163ppi)。今からすれば控えめな仕様です。

プロセッサーはSamsung製のARMプロセッサーで、クロック周波数は533MHz。

メモリは128MBを搭載しています。いまどき、メモリがメガバイトなんて聞いたこともないですよね。0.128GBですよ!

ストレージは8GB、16GB、32GBの3モデルが展開され、8GBモデルでも約1,750曲、1万枚の写真を保存できる容量を誇ります。まるで現代のPCのメモリ程度の容量です。

しかしながら、バッテリー性能は音楽再生で最大36時間、ビデオ再生で約6時間と、現代のスマートフォンと比べても引けを取らない持続時間です。

デザインと質感

洗練されたステンレススチールとガラスの組み合わせは、時を経ても色褪せない美しさを放っています。背面のクロムメッキ加工は確かに傷つきやすいものの、若干の丸みを帯びたことによる、手に馴染む質感と存在感は特別なものがあります。

現代での使用感

正直なところ、これ一台で1日を過ごすのは現代人には厳しいかもしれません。
Wi-Fiは接続できますが、最新のウェブサイトのほとんどは閲覧できません。メールの受信も制限され、天気予報アプリも利用できません。

できることは、保存した写真を見ることや音楽を聴くこと、そして意外にも地図データは更新されているようです。ただし、現在位置は正しく表示されませんでした。
あとは、カレンダーを見て日付や曜日を確認するくらい。

音楽プレーヤーとしての実力

Bluetooth 2.1+EDRを搭載しているため、最新のワイヤレスイヤフォンとも最高の相性。ただし、注意点として、Bluetoothイヤホン使用時は最小音量でも予想以上に大きな音が出てしまう傾向があります。これは使用時に気を付けるべき特徴の一つでしょう。
内蔵スピーカーは音量こそ控えめですが、音質は歪みが少なく、バランスの取れたサウンドを提供します。個人で楽しむ分には十分な性能を備えています。逆に、チープな音楽を聴きたかったり、古い雰囲気を出すなら内蔵スピーカーを使うのも面白いかもしれません。


意外な使い勝手の良さ

3.5インチという小さな画面サイズが、逆に片手での操作性を高めています。現代のスマートフォンのように、キーボードを片側に寄せたり、両手持ちをする必要がないのは大きな利点です。
特筆すべきは、メモ帳アプリケーションの快適な動作です。サクサク動くだけでなく、画面サイズが小さいことで、かえって集中して文章を書けるという思わぬメリットがあります。

デジタルデトックスツールとしての可能性

皮肉なことに、現代のインターネットサービスに対応していない制限が、むしろメリットとなる場合があります。
SNSの通知に振り回されることなく、音楽を聴いたり、メモを取ったりすることに集中できます。

解像度が低すぎて画面のドットが見えてしまうのも、逆にいとおしく感じるくらいです。

気になる制約

最大の難点は、30ピンドックコネクタを採用していることです。現代のLightningケーブルやUSB-Cケーブルとは互換性がないため、充電や同期には専用ケーブルが必要となります。これは使用時の煩わしさとなるかもしれません。


まとめ

最高の音楽プレーヤー。
完璧なデジタルメモ帳。
そして、デジタルデトックスのための究極のツール。

これらは3つの別々の製品ではありません。1つの製品なのです。
私たちはこれを、iPodtouch2ndと呼んでいます。

いまどき、このような製品を手に入れるのは難しいかもしれません。

通知も、SNSも、メールも届きません。純粋な創造性のために設計された空間。これこそが、真の生産性というものです。

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