宮田貴広

食品製造メーカーで経営企画・営業企画を担当。データサイエンスとマーケティングの視点から…

宮田貴広

食品製造メーカーで経営企画・営業企画を担当。データサイエンスとマーケティングの視点から業務改善に取り組む傍ら、Pythonを活用した業務自動化を実践。業務フローの構築やSOP作成を通じて、会社全体の効率化を推進中。日々の小さな改善から、大きな変革を生み出すことを心がけています。

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「データと食品製造の狭間で ~私の視点からお届けする業界の今と未来~」

はじめまして。食品製造業界で経営企画とデータサイエンスの分野で働いている者です。この度、noteでの情報発信を始めることにしました。 なぜnoteを始めることにしたのか私は日々、食品製造業界の最前線で、データ分析やマーケティング戦略の立案に携わっています。この業界で10年以上働く中で、常に感じてきたことがあります。それは、**「データと人の感覚」**という、一見相反するように見える要素の融合の重要性です。 食品製造業界は、伝統的な製法や職人の勘に支えられてきた側面がある一

    • 業務フロー図で実現する効果的な業務改善

      前回は、業務フロー図作成の基本的な考え方についてお話ししました。今回は、当社で実際に行った改善事例をもとに、業務フロー図活用の実践についてご紹介します。 シンプル・スモールスタートの実践業務フロー図の作成では「シンプルで効果の見えやすい業務から始める」ことが重要です。当社では、この考えに基づき、新規取引先の承認プロセスの改善に着手しました。 この業務を選んだ理由は明確です。日常的に発生する業務であり、かつ改善効果が数値として測定しやすいためです。また、営業部門と管理部門の

      • 放置された業務フローが招く"致命的な経営リスク"

        「この業務は山田さんしかわからない」 「前任者が辞めて、手順がわからなくなった」 「部門間の連携でいつもトラブルが...」 「新人の教育に時間がかかりすぎる」 こんな悩みを抱えている企業は、実は危険な崖っぷちに立たされているかもしれません。なぜなら、これらの問題は、ある日突然、会社の存続すら脅かす大きな危機となって表面化する可能性があるからです。 衝撃の失敗事例 ~業務フロー欠如が招いた巨額損失~DeNAのキュレーションメディア問題(2016年) 医療情報などの記事で信

        • AIによる予算管理の革新 - 実践編

          さて、1回は私の執筆環境など、趣味の話題を挟んでしまいましたが・・・・・・。 前々回、予算管理におけるAI活用の3つの要素(分析・洞察・予測)について解説しました。今回は、これらを実際の業務に導入するための具体的なステップと実践的なポイントについてご紹介します。 導入プロセスの設計AIを予算管理に活用する際、まず重要なのは「何をAIに任せるべきか」という明確な方針決定です。 ただやみくもにAIを導入するのではなく、人間が担うべき判断と、AIに委託できる業務を適切に切り分け

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          通勤時間を有効活用!古いThinkpadで始めるZorinOS生活

          通勤時の電車内で、いつもYouTubeを見るか、寝るか、他の乗客の観察をするか...。片道1時間以上の通勤時間をもっと有効活用できないかと考えていました。この時間を使って、アプリ開発やブログ執筆など、ちょっとしたアウトプット活動ができたら素敵だな、と。 5,000円のジャンク品との出会い先日、Thinkpad 13(Celeron 3865U搭載モデル)を中古で購入しました。ストレージとACアダプタなしのジャンク品でしたが、お値段なんと5,000円。この価格なら、万が一故障

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          予算管理のデジタル化とAI活用 ~基礎と事例~

          AIによる予算管理の革新予算管理は、AIの活用により大きな変革期を迎えています。従来の経験と勘に頼った予算策定から、データに基づく意思決定へと進化しています。この変革は、分析(Analysis)、洞察(Insight)、予測(Predict)という3つの要素で進化を遂げています。 1. 分析(Analysis) データの収集と整理:社内外の様々なデータを統合 定量・定性分析の実施:数値データと記述的情報の総合的分析 問題点の抽出と原因追究:予実差異の要因分解 2.

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          実践的な予算策定:売上・原価・粗利から紐解く収益計画

          予算策定において、最も重要なのは売上・原価・粗利の関係性を理解することです。これらは企業活動の根幹を成す要素であり、適切な予算管理なくして持続的な成長は望めません。 売上予算の策定から始まる収益計画売上予算は予算管理の中で最も大切な出発点です。なぜなら、企業の収益力を決めるのは、まず売上があってこそだからです。ただし、多くの企業が「前年比で何%増やす」という簡単な目標設定をしがちですが、これでは現実的な予算管理はできません。 売上予算の作り方:基本のステップまずは過去3年

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          年間予算策定の基本と重要性 ~全社一丸で目指す目標達成~

          今年の売上目標は前年比120%です「今年の売上目標は前年比120%です」 この言葉を聞いて、あなたはどう感じますか? 「また無理な数字を押し付けられた」 「どうやって達成すればいいんだ」 そんな思いが頭をよぎることはありませんか? 営業は、そんな思いで日々悶々と過ごすことも多いでしょう。 そんななか 「また営業が予算未達か…」 こんな言葉をつぶやく人、周りにいませんか? まるで、予算の達成責任は営業部門だけが背負っているような錯覚に陥っています。しかし、これは大きな誤解です

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          経営企画マンのAI活用術 - 仕事が変わる、未来が変わる

          私は、食品メーカーで経営企画・営業企画を担当しています。 日々、得意先や営業担当とのやり取り、経営陣とのディスカッション、売上や市場のデータ分析...。毎日が新しい課題との戦いです。 そんな私の強力な味方になっているのが、AIツール。 最初は「ちょっと試してみるか」くらいの軽い気持ちで使い始めたんですが、今では業務になくてはならない存在です。特に、コードの作成や企画書の作成、データ分析など、時間のかかる作業の効率が格段に上がりました。 今日は、私のAI活用術について、具体的な

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          市場動向分析から戦略構築へ:データに基づく経営判断の実践

          ビジネス環境が急速に変化する現代において、市場動向分析は企業の未来を左右する重要な経営判断の基盤です。今回は、具体的な成功事例を交えながら、実践的な市場分析の手法と、その戦略への活用方法を解説します。 市場動向分析の本質的価値市場動向分析の真価は、「経験と勘」による意思決定から、データに基づく戦略的判断への転換を可能にする点にあります。例えば、ユニクロの成功は、徹底的な市場分析に基づく商品開発と在庫管理によって支えられています。 客観的データと主観的解釈の区別 市場分析

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          ビジネスAI完全ガイド2024 後編 - 現場で使えるAI選びと活用事例:理論から実践へ

          前回の記事では、生成AIの基本的な概念と活用可能性について解説しました。今回は、その続編として、実際に日本企業がどのように生成AIを活用し、どのような成果を上げているのかを具体的な事例とともにご紹介します。 パナソニック コネクトの革新的なAI活用パナソニック コネクトは、全社的なデジタルトランスフォーメーションの一環として、生成AIの導入を積極的に推進しています。同社が開発した独自のAIアシスタント「ConnectAI」は、Microsoft Azure OpenAI S

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          「社長から『うちもAIを導入しよう』って言われたんだけど、何から始めればいいの?」 「ChatGPTは知ってるけど、他のAIって何が違うの?結局どれを使えばいいの?」 最近、こんな相談をよく受けます。2022年末にChatGPTが登場して以来、AIへの関心は爆発的に高まりました。でも、次々と新しいサービスが登場する中、何を選べばいいのか迷ってしまいますよね。 私は食品メーカーで経営企画を担当しながら、社内のAI導入も推進してきました。この記事では、実際の成功例や失敗例を

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          Pythonで実現する業務改革:コストを抑えて始めるDX第一歩

          Pythonで実現する業務改革:最小コストで始めるDXデジタル化が進む現代のビジネス環境において、効率的な業務改善は避けては通れない課題となっています。その解決策として注目を集めているのが、プログラミング言語「Python」です。私自身の経験を交えながら、その魅力と実践的な活用方法についてご紹介します。 驚くほど低い導入コスト多くの方が、プログラミングの導入には高額な投資が必要だと考えがちです。しかし、Pythonの場合、実質的にほとんどコストをかけずに始めることができま

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