僕が美容室に行かなくなった理由
トークが面倒だったからだ。
特に、俺トーク上手いですよ〜感ビンビンに出しながら、返答や相槌に困るトークをしてくる美容師が本当に面倒だった。
面白くないけど笑わなければならないというストレスが半端じゃなかった。
いいからやれや!と思っていた。
現在は床屋で髪を切っている。
床屋でも、美容室ほどではないが、話しかけてくる理容師がいる。
そのような人たちのことを『ハズレ』、基本的に何も話さず、圧もない人たちのことを『当たり』と呼んでいる。
先日はハズレを引いた。
昔は社長だったと自慢話をしてきた。
すごいですね!くらいしか返す言葉がなかった。
話の途中、僕の髪にバリカンが当てられた。ツーブロックを入れるためだ。ヴィーン!音が鳴り始めても彼は話を続けていた。耳元にバリカンがあるため、あまり聞こえなかった。彼はそのくらいのこともわからないのだろうか。
そのくらいのこともわからないし、相手の返答や相槌に思いやりを持つこと、つまり、相手の気持ちを考えることもできなかったから、社長失敗したんですか?
とは流石に聞けなかった。
彼は話を続けている。何と言っているのかよくわからなかったが、いちいち聞き返すのも面倒なので、すごいですね!と一か八かの相槌を挟んだ。頼む!噛み合ってくれ!と願った。実際に噛み合っていたのかどうかはわからないままだった。
最近はハズレが多い。このままハズレを引き続けば、僕は床屋にすら行けなくなる。勘弁してくれ。
オプションで『トークなし』とかないかなあ。