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スポンジが水を吸い込むように、ただ話を聞いてほしい|『となりのチカラ』
ドラマ『となりのチカラ』を観た。
おせっかいなチカラが、毎回ご近所トラブルに首を突っ込んでは、スッキリ解決するわけでもなく、一応ちょっとは事態が好転する。みたいなドラマだ。
そのおせっかいなチカラが、最後には"ただ黙って話を聞く"ようになる。
黙って話を聞くことは簡単そうで意外と難しい。相手が悩んでいたり、怒っていたり、悲しそうだったりすればするほど、助けたいと思い助言をしたり、励ましたりしてしまう。
だけど、話をするのは"あなたに聞いてほしいから"なんだと思う。
解決策が欲しいなら、その道のプロや経験者を頼ったほうが早い。それでも、あなたに話したいのは、私の気持ちを知ってほしいからだ。
私は、自分のことを話すのが得意ではない。話したいことはあるのに「こんなのただのわがままだよな」とか、「子どもみたいなこと言ってる自分がバカみたい」とか考えてしまう。相手がどう思うかが気になってしまう。
基本的には愚痴ばかり言っても、後悔ばかりしても仕方ないと思っている方だけど、それでも、ただ話を聞いてもらえたら、それだけで前に進める人は私も含めたくさんいると思う。
自分の気持ちを整理するのに、書くことはすごく効果的だと思っている。そして、それと同じくらい、言葉にして話すことも実は必要な気がしている。
話をするには相手が必要で、相手がいる以上自分が思う反応が返ってくるとは限らない。痛いところを突かれたり、理解してもらえなかったり、反応はさまざまだろう。
私が聞く立場でも、きっと相手が望む反応はできていない。
それでも、勇気を出して話をしてくれるなら、相手の話が終わるまでしっかり話を聞きたいと思う。
私がどう感じるかではなく、目の前のあなたが感じていることを"そうだね"と、聞ける人でいたい。私も、そんな人に話を聞いてほしいから。