「民俗学」を読んで

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民俗学者の宮田氏による日本の民俗学がこれまでに探求していたことの展開と全体像を描いた一冊。日本の民俗学がどのように始まり、展開されてきたのか、という研究史から、日本の民俗学がどのようなトピックを扱ってきたのか、ということを社会の変化を捉えながら、解説を行なっていきます。民俗学とは何なのか、どのように起こってきたのか、ということを世界、そして、日本という視点から紹介します。そして、日本の民俗学がどのように起こってきたのか、そこでは何を探究してきたのか、ということを解説しながら、以降の章で触れられる内容を紹介していきます。本書では、「常民」や「ハレとケ」などの概念が、どのように展開されてきたのか、その変化についても概観していきます。本書では、近代化が進展していく中で、日本文化の変化を民俗学が、どのように捉えていったのか、ということを豊富な参考文献とともに解説していきます。「ムラ」で生きる人々の役割や風習、年中行事における原則、民俗の変化していく様。本書が紹介する豊富な報告は、私たちの日常生活の中に当たり前にあるものを、どう捉えるのか、そして、変化していっているのか、ということを考えさせる内容でした。本書は、民俗学の入門として、全体的な視点を与えてくれる一冊だと思いました。

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