「自由に生きるための知性とはなにか」を読んで

立命館大学教養教育センターによるリベラルアーツをテーマとして一冊です。本書は、立命館大学の教養教育センターにより開催されたシンポジウム、ゼミの内容をまとめた一冊であり、その内容は多岐に渡っています。本書は、差別、人間関係、食、わたし、といった身近にあるテーマを扱っています。それぞれのテーマについて、第一線で活躍されている専門家が、そのテーマについて、どういった課題があるのか、どういったアプローチがあるのか、といったことを解説しています。本書は、自分が感じている問題によって、どのパートが自分に引っ掛かるのか、といった再読をさせるような内容になっています。本書で語られる内容は、それぞれの課題について、当たり前に思う部分から、それが当たり前なのか、という疑問を提示します。そして、それが当たり前とは言えない、ということを解説していきます。では、どういったことを私たちは考えていくのか、ということを、様々な先人の言葉や実践から、考えていきます。「自由に生きる」を主題にし、そのための考え方、社会はどうあるべきなのか、と、自分自身が、今後にどうあるべきか、ということを考えさせる一冊です。そして、何かの疑問を感じたときに、もう一度考えるために立ち戻る一冊になるのではないかと思いました。

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