薄く消え入るような私
最初からいなかった。
そこにいないようなものじゃないか。
消えてしまいそうだ。
そもそも消えてるのかもしれない。
いつだって私を見つめる大切な何かはなかった。
気持ちが、僕自身が
大切にされる感覚が
消えてしまいそうなほど儚くて、
その脆さの中で彷徨い続ける苦痛。
苦痛に悶えることしかできずに、
嘆くこともできずに、
支えられることもなく、
ボロボロになることしかできず、
それでもなお、
支えはなく、
ただ、
体と心を溶かすような
冷え切ったマグマの氷のようなもので
ゆっくり確かに溶かされていくような、
激しいようで静かな、
木々が徐々に地面を割るかのごとく、
確かな激しさで、
私という存在が溶かされ、
薄まり続けるよう。