いや、別に。特には。


ソファの皮が擦れる音。
疲れていることを思い出した。
0時から傾いている針に気づくと瞬く間に全身で明日のことを気にし始めてそわそわする。

役員会でプレゼンをするとか、そんな大それたことはない。
むしろ、今日したことを同じようにするだけだ。
何も気にすることはない。

走り去る車が間をつくる。
どうやら眠いようなので横になる。
暖色を発する天井は、横になる私の心を目覚めさせる。

デートを週末にひかえているわけでもない。
週末に子どもと一緒に遊園地にいくでもない。
漫画の新刊を読むとか、新作のゲームをするとかでもない。
そもそも週末のことを気にしていない。
明日のお昼をどこで食べようか迷ってるわけでもない。


眠くなってきた。
枕元に置いたリモコンで明かりを消した。
最初の寝返りをうちながら目を瞑る。

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