諦めずに頑張った私へ。何かが諦めきれない人へ。
きっと、人生において諦めることはすごく大切なことなんだろう。
昔の恋愛を引きずっていては次の恋愛ができないように、昔にいじめられたこと、大切にされなかったことを気にして今を生きられないように。
私は、そんな自分と向き合ってみて思いました。
なんて、人は弱いんだろうって。
もうないことをずっと気にして、墓場までいく人、半世紀以上生きても気にする人。
昔のことを気にしてる。
昔のことを気にしなければいい。
それだけのようで、それだけが難しいのが人間のようです。
私は昔のことを諦めるまでに10年以上かかった。
いじめ、親からのネグレクト。
一番手強かったのは、楽になりたいという私の声だった。
あまりにも強かった。
楽になりたい。もう何もしたくない。何したって無駄だ。ほらうまくいかない。もうやめて。もう許して。
人が最後まで望むのは、楽になりたい、極楽にいきたいって気持ちなのかもしれない。
そんなものないのに。
それでも、楽になれると信じている間は、楽になれるという妄想の世界にいられるから楽になる。
結果、現実は何も進まずどんどん苦しくなる。
楽になりたいという昔の自分の夢をなんとか叶えようとする健気な人間が多い。
私もその一人だった。
楽になりたい。とにかく楽になりたい。楽をしたい。
そんな思いにしがみついていた。何が起ころうとも、たとえ私が死ぬことになっても離そうとはしない。
自分を大切にしたい自己愛なのかな。
自己愛ってそれだけ強い。
なにがなんでも叶えてあげたくなる魔法。
そんな魔法を子どもの私が私にかけた。
諦め方。前に進む方法。
それは、もう、諦めるしかない。
私の全てを諦める。
あれがほしい、これがほしい。でも本当はお母さんに愛して欲しかった。でも、私の欲しい愛情をくれる人ではなかったね。
大人になった私が、私を諭して、信じたくもない事実を話し、頭が真っ白になり、嘘だと怒り、涙を流し始め、頭を垂れてうなだれるまで、一生懸命私の記憶と対話すること。
そうしてやっと、人は諦めがつく。
そっか。そうだったんだ。って。
私が私と対話するまで、ひたすらカウンセリングを受けたりコーチングを受けたり、いろんなセミナーに参加したり、マッサージを受けたり、なんでもかんでもした。
私の内側が変わるために、外側は忙しく走り回ってた。
変わりたいと思ってから、10年。
長かった。
諦めるって、なんて難しいことなんだと思った。
前に進むことって、なんて難しいことなんだろう。
私を変えることを諦めないことで、過去を諦めることに辿り着くなんて、皮肉だな。
自分を変えたいって人へ。
まずは、諦めきれてるかを確認してほしい。
過去のことだけじゃない。
今の自分の見た目だったり、賢さだったり、境遇、お金、能力のこと、パートナーのこと。
ありとあらゆることを諦めることで、やっと今に立てる。
もしかすると気付かずに走り出して、お金持ちになって、本当は母親のもとで安心していたかったのに、お金を集めれば安心できるとか妄想した幼い自分の妄想という名の夢を追いかけているのかもしれない。
そしていつの日か、本当の安心に気付かずに、日々なんだか違うと感じながら死んでいくのかもしれない。
過去の自分の思いは、叶えるために億万長者になる人がいるくらいにはすごく強い。
それがうまくはまらない。
夢を叶えたはずなのに、これで救われるはずなのに。最高の人生になるはずなのに。
気づくのは、体力が落ちてきて、なんだかうまくいかないと感じ始める40〜50代であることが多い。
前に進むなら、前だけをみていないことには、前に進まない。
前に向いてる気になって、後ろを見ていたら、過去に遡っていくばかりで、結局なんの人生だったんだと嘆くばかりになる。
前に進むなら諦めないといけない。
自分の一番弱い、楽をしたいという気持ちと対話して、楽をしたいという気持ちを諦めてもらわないといけない。
これは、ものすごく難しく感じる。人は楽をしたいものだから。
でも、もしなにがなんでも変えたいことがあるなら。
自分と対話すること。
今の私は何を思っているのか。何がほしいのか。本当はどうしたいのか。
寂しいという言葉を聞くと、胸の辺りがズキズキする。
それはなぜ?
何が気になる?
自分に聞いた時、自然と声を聞かなくてはいけない。
お母さんともっと一緒にいたかった。
ひとりぼっちは嫌だった。
過去の記憶は残ってる。
何度も何度も自分と向き合って、諦めない。とにかく諦めない。今日無理なら明日聞いてみることを延々と繰り返す。
それほどまでに、愛着障害というように障害となるほどに、抜け出すのは難しい。
加藤諦三さんの「自分の受け入れ方」の言葉を思い出した。
これでもかこれでもかと繰り返すこと。
朝夕晩に、昔にあった理不尽な出来事で、自分は悪くないと自分に言い聞かせ続ける。
死ぬまで。
私との生涯をかけた勝負なんだ。
諦めるか諦めないか。
なにがなんでも諦めない方が勝つ。
諦めなかった方の脳の回路が優先されて、諦めなかった方の生き方で生きていく。
私の軌跡を振り返ってみても正直、地獄だと思った。
延々と、私と葛藤する日々。10年もの間。
人は葛藤している時が最も辛い。
正直、おすすめなんかできない。
こんな生き方。
これっぽっちも楽なんかじゃない。
楽したいならしちゃダメ。
でも、どうしても今の自分が嫌だっていうなら。
諦めないこと。
ゴールを間違えないこと。
ゴールは常に、自分を救うこと。自分らしく生きること。
死にたい気持ちに負けそうな時、一回諦めた時、それでも諦めきれないと思い直すこと。
もしかすると、変わらないかもしれないという思いを持ちながらも、ゴールがあると信じ続けること。
この10年でなにをしたかって、ただ諦めずにもがいてたの一言に尽きる。
なにをしてたわけでもない。ひたすら探してた。直感を磨いて、心のささやきに耳を傾けて正しい努力をしてきた。
終わってみると、なんて短い言葉でまとめられてしまうんだろう。
成長し続けられる人、生き生きと見える人、輝いてみえる人。
彼らはきっと、とっくに自分の人生に諦めがついていて、後ろを振り向かない人たちだ。
私はやっと、そのスタートラインに立てたんじゃないかと思う。
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