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世界一自分が嫌いだ

僕は、世界が嫌いなんじゃなかった。

僕のことが誰よりも大嫌いだった。

世界一僕は僕のことが大嫌いだ。

受け入れるしかないなら、いっそのこと、大嫌いだと言ってやる。

この体が嫌いだ。なんて不便なんだ。
長いことおねしょをしてたこの体が大嫌いだ。

この性格も嫌い。すぐに怠けてプライドばかり高くてそのくせ何もしないでいるなんて大嫌いだ。

感受性が豊かで大嫌い。いちいち全てのことに反応してる自分が大嫌い。


大嫌いだ。


心から大嫌いだ。

関わりたくない。

こんなやつと関わりたくない。

一生そばになんかいないでくれ。今すぐどこかに行ってくれ。

本当に無理なんだ。生理的に無理だからどこかにいってくれ。

頼むから。

出ていってくれ。

何にもしてやろうと思えないから。
消えてくれ。
二度と目の前に、記憶にすら残らないでくれ。

醜いから、どこかにいってくれ。

早く。早く。今すぐに。

追い出したかった。

どうしても、何がなんでも、僕は僕を追い出したかった。

そのためだけに、トラウマ解消だのカウンセリングだのに足を運び続けた。

大嫌いだから、心を整形したかった。

何がなんでもしたかった。

こんな悪臭漂う醜悪なものをそばに置いておきたくなかった。

何がなんでも追い出したかった。

大嫌い。反吐が出る。


やっと本音を許せた。


ごめんとか言うつもりすらないんだ。

今すぐ消えてくれ。頼むから。お願いだから。もう許して。

こんなゴミと一緒に居させないでくれ。
即座に捨てさせてくれ。
頼むから。
お願いだから。



どんだけ嫌いなんだよ。

それでも、それが本音だった。

どんだけ取り繕っても、心から大嫌いだ。

大嫌いと言いながら、体は少し軽くなった。 

自分のことを好きにならなくちゃいけない。

世間はそうなってる。

機嫌良く過ごせば、笑って生きられたらいい。

誰がするかよ。こんなゴミと居て。一瞬たりとも笑う気になれない。



ほんとひどいやつだと思いながら、体は軽くなっていく。

それが本音だから。

受容って、したくないものだって、やっと思った。

汚いものには蓋をしたいもの。

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