僕は犬である



僕は犬である。ぽさ、という。

ご飯をくれたら喜んで食べる。
おやつは最高だ。

蝶々が飛んでれば身体が勝手に追いかける。
すごく楽しいんだ。

昔はそうだった。

だけど、最近僕の親の機嫌が悪いんだ。
前は勝手におやつ食べても笑ってくれたのに怒る。
散歩を期待して尻尾振るのに無視する。
僕が話しかけても顔すら向けてくれない。

きっと疲れているんだ。

そんな時期が何年も続いた。


時間が過ぎて、僕は変わってた。
おやつをくれる時、笑ってくれないんだ。
どうしたんだろうって思うんだ。
食べていいよ?って言うけど、あんまり嬉しそうじゃないんだ。
おやつが嫌いなんてことはないんだ。
だけど、食べていいのかなって思うんだ。

蝶々を見る時も、チラッとお母さんのことを見ちゃうんだ。
それで、なんか、シュンってなるんだ。
走りたいとも思うんだけど。


僕は今すごく悩んでるんだ。

僕って何がしたいのか、って。

もちろん、散歩は楽しいしお母さんと一緒で嬉しいんだ。
おやつも大好きだ。

だけど、それでいいのかな。
それでいいのかな。

僕は犬である。
それでいいんだ。



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犬=私
と書けない臆病な私。
正直で繊細で真っ直ぐな心。

受容されないことで、安全基地でなはなくなった家庭。
環境が自然にハッキリと「ぽさ」に影響を及ぼす。
臆病な人の出来上がり。

絵本にしたいね。

相変わらず悲観が強すぎるけれど、ぽさが出ていい感じ。

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