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昭和おじさんの非効率さが実は最高効率ではないかという皮肉

お盆休みに出かけようとしましたが、車のエンジンがかかりません。どうやら、バッテリーが不調です。暑い中、ロードサービスに来ていただき、すぐに復旧しました。今日も誰かのおかげで、世の中が平常通りに動いています。

さて、些細なことで十字砲火を浴び、火柱が上がって遺灰すら残してもらえぬような恐ろしい時代になったものです。私のような昭和おじさんは、できるだけ目立たぬように、安全に息を潜めて生きていきます。

一寸で一処に集まり、喰らい尽くして次のところへ。これをイナゴと称したのは妙なことで、数日も経てば誰もが忘れてしまうタチの悪さです。

私は、生き方も働き方も脳筋戦術なので、DXやAIやと言われても、なんとなくピンときません。もちろん人並み以上には使いますが、高性能コンピュータを積んだうえでの脳筋スタイルが最強と考えているので、むしろ法務ドカタを目指しています。近頃、DXだAIだと、ちまちまとやってるのを見て、そんなことをやる前に、手指を早く動かせよとも思うものです。あるいは、そんな面倒なことは、効率化する前になくしてしまえないかとパワープレイを検討します。

やれ効率化だ情報化だと言われて久しいわけですが、結局のところ達成できたのでしょうか。まったくできていませんよね。

正社員の労働時間は数パーセント減ったのみで、個人の所得はどんどんと減っています。昭和の働き方が、わが国において全盛期であったことは歴史が証明しており、平成や令和の働き方は、看板を変えただけで、この劣化版なのでしょう。

生産性を高めるには、小難しい理屈を考えて時間を浪費するよりも、脳死で手足が動かせるようになるまで鍛錬すればいいのではありませんか。

とある社会学者が唱えていたように、わが国では本当に全員で等しく貧しくなっていく一方で、これがV字回復するような見通しもありません。天からのお恵みで蜘蛛の糸が垂れてくるのを待ち、己が豊かになることよりも他人が不幸になることを嘱望する地獄になってしまったのですから、当然の結果でありましょう。

近頃の昭和おじさんたちは、会社で部下に指示をするにもご機嫌をうかがいながら気を遣い、口先ばかりの若造にも丁寧に説得して仕事を引き受けてもらわくてはならないそうではありませんか。これこそ、非効率の極みです。つまらぬ言い訳ばかりする若造に、ゲンコツや蹴りを入れることは極端なこととしても、まずやってみないことにはできるものもできるようにはなりません。

曲がった枝木を切って捨てるよりも、無理にでもまっすぐに伸ばすように手を加えるほうがやさしい世の中です。はじめはどうしようもなくても、厳しく鍛えられた結果、一級品に育った人を数々見てきました。残念ながら、世の中に余裕がなくなってきましたので、四の五の言ってめんどうな人は、切り捨てておしまいです。

ところで、できない、続かない、これを解決することは簡単なことです。できるまでやる、終わるまで席を立たない。これだけです。妙なアプリもYouTube動画も、自己啓発本もいりません。

効率化を高々と掲げる割には、AIを使いこなせる人材やAIとともに戦える人材は、ほとんどいないように見えます。代わりに、AIに淘汰されるような量産型の人材ばかりが目立ちますね、しかも彼らは声が大きい。ポジショントークに扇動されないようにしましょう。

こんな世の中ですから、昭和おじさんのストロングスタイルは、まだまだ勝機があると考えています。周りが勝手に手を抜いて走ってくれるから、ふつうにやっていても先に到着できるのです。令和のヌルい世の中をどんどん推し進めていただくほうが、かえって、私たち昭和おじさんにとっては有利な世の中とも言えるかもしれません。


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野田啓紀@よく食べる司法書士
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