なぜ書く仕事をしているのか、過去を整理してみる
先日、パーソナル編集者のみずのさんの #こたつラジオ に呼んでいただき、まさかのラジオデビューを果たしました!
みずのさんに色々お話を引き出していただき、忘れかけていたような過去の出来事をいろいろ思い出しました。ただ、話が散らかってますよね。すみません(笑)
今回のnoteでは「いま僕はなぜ書く仕事をしているんだろう」というゴールに向かって、過去の出来事を整理してみようと思います。
長くなりますが、お付き合いいただけますと幸いです〜
小学生
目立ちたがりの小学生でした。運動や工作、パワーポイントなどが得意で、好きな授業といえば発表がある授業。運営委員長という、全校集会を執り仕切る役目もやりました。
放課後はゲームやカードで遊ぶ、ザ・男子小学生。「スマブラDX」「カービィのエアライド」「デュエルマスターズ」とかその世代です。
中学生
中学生になると、まわりはだんだん勉強モードに。
そんな中でも発表のある授業が好きなのは相変わらずで、書道、美術、技術、主張作文などに精を出しました。部活をサボって、美術室で居残り制作をしている時間がたまらなく好きでした。なお、狙いすぎる悪いクセもあり、読書感想文の対象に「道徳の教科書」を選んでバカほど怒られたこともありました。
休日は部活に行ったり友達とカードやゲームで遊んだり、小学生の延長のような毎日を送ります。小学生と違うのは戦略的になったこと。これが僕にとっての勉強モードです。授業中もノートにカードやゲームの戦略をびっしり書いていました。
高校生
進学校に入学。「勉強できることがかっこいい」「休み時間は自習してあたり前」という雰囲気が漂っていたので、苦手なりに勉強に向き合いました。とはいえ校内での成績はずっと真ん中で、天才たちには及ばないことを知りました。
僕の好きな発表系の授業も、高校になると減りました。そんな中で、劇の脚本、文化祭のポスター、卒業文集のクラスページ、といった企画制作系の仕事を見つけては積極的にやりました。
友達とはよく部室でトランプをして遊んでいました。ここで気づいたのは、僕がやたらトランプに強いこと。小・中学校でゲームやカードをやってきただけありました。
高校生活を天才たちと過ごしてみて、勉強は苦手でしたが、企画制作系の作業や、トランプのような組み立てだけはどうやら得意ことに気づきました。
僕は将来、勉強ではなく企画をしていくべきなのでは? と考え、大学ではデザインを学ぶことを決めました。
大学生
デザイン学科に進学。晴れて、発表系の授業がメインの生活になりました。毎週課題に追われてヒーヒーでしたが、それも楽しめました。
デザインの過程は大きく、①リサーチをする→②コンセプトを立てる→③制作する→④プレゼンするの4つに分けられます。すべての過程に注力し、しっかり芯が通ったとき、いいデザインになることを肌で感じました。
就職にあたっては、①②③④に注力できる仕事がしたいなと考えました。デザイナーのほかにも、空間プランナーや商品企画、TV局の制作などを受けて、結果、印刷会社のデザイン部への就職を決めました。
社会人1社目
配属先は新人研修後に発表され、僕は建装材のデザイナーとしてキャリアをスタートすることになりました。
ニッチな商材でしたが、ものづくりにとことんこだわれる環境でした。同僚のプロ意識も高く、普段何気なく目にしている商材がこれほど丁寧に作り込まれていたことに驚きました。
3年ほど仕事を続け、仕事への理解が深まってくると、僕の価値観とズレている部分が見えてきました。
ひとつは、製品の良し悪しが「見た目の美しさ」に大きく左右されること。よって③制作に重きが置かれており、①リサーチや②コンセプトが比較的軽めに設定されています。
もうひとつは、デザイナーのこだわりがユーザーに伝わっていないこと。友達に僕の仕事を紹介した際、「そこまで丁寧に作ってるんだ」と驚かれつつも「実際、プロじゃないと違いに気づくのは難しいね」と意見をもらったことがあります。製品の魅力をクラインアントに届けられても、ユーザーまでは届けられていない現状を知りました。
この仕事は③制作に重きを置いていて、実際に売れているので間違っているわけではありません。ただ、僕の志向としてはもう少し①リサーチ・②コンセプト・④プレゼンにも注力したい。
改めて、①②③④にしっかり注力できる仕事を選び直そうと考え、退職を決意しました。
社会人2社目(現職)
不動産メディアの編集者になりました。
そのメディアでは、販売中の物件を読み物にして紹介するのが特徴です。
①不動産という難解な情報を解釈し(リサーチ)
②見せ方を考え(コンセプト)
③わかりやすい流れに組み立て(制作)
④やさしい言葉で紹介する(プレゼン)
①②③④のバランスがとれており、まさしく僕の求めている仕事だと感じました。
ライティングや編集の実務経験はありませんでしたが、デザインと同じ考え方だと感じられ、しっくりくるジョブチェンジでした。
かれこれ3年間、週に3本ペースで記事を作り続けていますが、ひとつひとつに違いがあるので飽きません。やりがいを持って続けられています。
編集者と名乗っていますが、正しくはコンテンツディレクターという役割です。取材する物件の選定や、アポ取り、担当メンバーのアサイン、商材に合わせたフォーマット作成なども行います。担当業務が広いのですが、ここにきて、ゲームやカードで培った組み立ての力も活きてるんじゃないかと思います。
あとがき
いつの間にか書く仕事をしていました。友達からもよく不思議がられます。
でもこうして過去を振り返ると、発表することが好きだったり、組み立てることが好きだったり、はじめから素養があったんだと思います。
高校で自分の強みに気づき、大学でデザインを体系的に学び、①リサーチ→②コンセプト→③制作→④プレゼンにバランスよく注力できることが大事だと気づけたのが大きいですね。
その点では1社目はバランスよく注力できず、個人的には苦い経験になりました。ただ、③制作に真摯に注力したことは事実で、無駄ではないと思います。
書くことはひとつの手段なので、将来また別の仕事をしているかもしれません。ただ、どんなときも①②③④の流れは大切にしていきたいです。
ラジオに出て、過去を整理してみてよかったです。
今後ともながやまをよろしくお願いします。