○と□。線をつむぎ、輪をえがく
私は普段、石川県の金沢に住んでいます。北陸新幹線の開業とともに金沢は観光ブーム。若い世代から年配の方までいろんな方が旅先として選び、年間で1000万人を超える方がやってきます。聞くと、食や歴史、伝統やアートなど様々な魅力があるとか。
そんな金沢に生まれ住んで30年。普段とは違う人と景色を求め、“はじめて”長崎へ行き、およそ1ヶ月滞在したときのお話(2話目)です。
前回は、長崎(長崎市)を旅したお話でしたが、そもそもどうして長崎だったのか。▼1話目はこちらよりご覧ください。
○:ながさきゆーりんちー
2022年11月、長崎県初のオンラインコミュニティができました。
オンラインコミュニティ…?ってなる方もいると思います。私自身もよくわからないままに、勧められるままに参加したら、流れのままに長崎へ行くことに。(今まで踏み入れたことのない長崎へ向かうことは、ワクワクやドキドキ、そしてちょっとした不安も抱きながらの旅立ちでした。)
長崎友輪家(ながさきゆーりんちー)、油淋鶏…?
コミュニティの名前はちょっとしたダジャレだけど、発足後2ヶ月あまりで300人を超え、カメラマンや、ネイチャーガイド、地域おこし協力隊、ホテリエ、経営者、主婦、行政の方々、長崎移住を考えている人、水仙マンなど、長崎にさまざまな形でゆかりのある人が参加しています。
でも、その中で会ったことのある長崎人はわずかに1人。2023年1月は、そんな長崎友輪家(ながざきゆーりんちー)メンバーがイベントを企画したり、オフラインで集まるひと月だったので、会ってみたい!と思い、長崎へ行くことにしました。
長崎といっても広く、今回覚えた地名は、長崎、新地(中華街)、野母崎、壱岐、雲仙、小浜、大村、彼杵、波佐見、五島(福江)、佐世保、平戸、諫早、対馬、松浦、西海、琴海、島原、長与、時津、上五島、伊王島など。(まだ覚えれていない地域の方、ごめんなさい)
その各所に長崎友輪家のメンバーがいて、地域の魅力を紹介してくれたり、地域の方々と繋いでくれたり、普通の旅よりも深く長崎のことを知ることができました。いつの間にか、ちょっとだけホーム感があって、「これも長崎の人の特徴なのかもしれないな」なんて感じながら。
▼長崎友輪家について
おや、こんなところで?
各地で地域のメンバーと出会うだけでなく、東京や福岡、和歌山、金沢といった各地から集まった長崎友輪家メンバーと一緒に回ることもありました。
それぞれが旅をする中で、一緒に行動したり、行動しなかったり。同じようにはじめて長崎に来たメンバーが楽しそうにする姿を見ながら、はじめてでもこんなに地域の方と深く関われることに「あ、いいなぁ」なんて思ったり。
旅をする中で、「この体験自体を誰かに届けたい。まだ長崎を訪れたことのない人にも感じてほしい。自分の足跡が誰かにとっての目印になればいいな。」なんて思うように。そんな中で、あるプロジェクトが…。
□:ながさきゆうばこ
これから長崎へ来る方に届けるウェルカムボックス企画。株式会社ガルテンの村上萌さんプロデュースにはじまり、長崎友輪家メンバーに協力を依頼し広がりました。
プレゼントするものには、県内の高校生からの手紙や、HafHドリップバッグ、Team Placeコワーキングパス、SoraseedAirソラシドソラスープ、にゃーが缶バッジなどが集まりました。他にも角煮まんや冷凍カステラなども。すでに色んな形で、長崎への歓迎を示すものが集まる中で、、、。
世界に一つだけの “長崎友箱(ながさきゆうばこ)”へ
今長崎を旅している自分が。これから長崎の各地を巡ろうとしている自分が。地域に触れ、人の温かさに触れている自分が、その地域の魅力を届けるべく、長崎友輪家メンバーや地域の方にお願いし、協力してもらおう!と。
無理なお願いじゃなければいいな。という不安を忘れるほどに、これはどう?こっちは?とノリノリで協力してくれるみなさん。あぁ、これはちゃんと届けないとなって。
そうしてできた、世界に一つだけのプレゼント箱。全部で30種類。想い想いのままに、メッセージとともに、地域の魅力を詰め込んでいった。
願いを届けるスカイランタン、想いを届ける長崎友箱
1月22日には、長崎県美術館で「長崎友輪家スカイランタン」が開催されました。1月22日から始まるランタンフェスに合わせた、長崎友輪家企画のイベント。龍踊りや変面ショーなどのイベントとともに、贈呈式として、来場された県外の方を中心に、長崎友箱は配られました。
また、長崎に帰って来たくなるように。また、おいでね。って。
線:旅の足跡。
旅路を振り返ると、長崎から入り、壱岐、雲仙、小浜、大村、彼杵、波佐見、五島(福江)、佐世保、長与と長崎のほぼ全域を旅することとなった。上五島も行く予定だったんだけど、大寒波で行けなくなってしまった。次まで待てよ。ってことかな。
でも、その代わりとして、大村湾を走る電車に乗ったり、長与のみかん畑を見ることができたり、見逃しそうだった魅力を知ることもできた。
どこが一番よかった?と聞かれると、どこも違う魅力があって難しいのだけど、古代史を感じる壱岐や地球の息吹を感じる雲仙、禅や祈り、瞑想といったものを感じる福江島半泊など、自分の心が溶けるような、心に滲んでくるような土地と出会えたのは大きかったかもしれない。
旅の先には、長崎友輪家のメンバーがいて、さらにその先には地域の人もいて、交流しいろんな地域の魅力を知った。
旅の後ろには、長崎友箱を受けとった人や、この記事を見ている人、そこからさらに長崎の魅力が伝わって、これから長崎へ向かう人たちがいる。
旅路という線をつむぐ
旅路は、その人がえがいた線だ。どこに行くにも、どこに行かないのも、その人の意思によって決まり、道(線)がえがかれる。
そして、線をつむぐと、線は○になり、□にもなる。
旅路は輪をえがき、想いを届ける箱になった。
次はどんな線をえがけるかな。
長崎友輪家から、長崎友箱から。
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Hiroyuki Mera
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Naohiro Sawada
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