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{読書感想短歌*143}恩田陸 『消滅』

となりに居る見知らぬ誰かは5分後に友達になる  予言 or さじ加減

tonarini iru misiranu dareka wa gofungoni tomodatininaru yogen ka sajikagen

空港で入国審査にひっかかり、〈別室〉に連れてこられた一見ふつうの人たち…の中に、テロリストがいるらしいぞ!からの、「この中にいることは確かなんだけど、誰だかわからないので、お互いに話し合って解決してください」みたいな公サイドの無茶ぶり。またわりとそれにがんばって応えようとするひとたちだったりして愉快。

※赤の他人の集まりなのに、おんなじ理不尽にゆるゆると立ち向かう(ていうか巻き込まれる)うちに、なんとなく連帯感が生まれてきたりして。読んでるほうも、このひとテロリストじゃなければいいなあ…とか思えてくる。などを踏まえ、結局隣人が(自分にとって)どういう人かって、こっちが決めてる部分も大きいよね、みたいなうたになった。




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