{読書感想短歌*37}小野不由美 『華胥の幽夢』
啼くはずのない獣の遠吠えを聴きにゆく旅 栄える/墜ちる
nakuhazuno nai kedamonono tooboewo kikini yuku tabi sakaeru/otiru
十二国記における〈麒麟〉て、考えようによってはだいぶんこわい存在だとおもう。慈愛の象徴でさ、病んだらイコール王様の徳が足らんてことよ、って丸わかりだなんて。人間同士なら善悪なんて相対的なもんでしょ、とか言えるけど、そういう逃げ道を絶たれてる感ハンパない。
※どちらにしても果てしない。ひゃっぺん生まれ変わっても、王様とかにはなりたくないな、とヘタレたことをおもったりした歌。