{読書感想短歌*147}シャノン・ヘイル 『エナ 火をあやつる少女の物語』
その胸の空洞は酸素でできていて誰かが放つ火矢を待ってる
sono muneno uturowa sansode dekiteite darekaga hanatu hiyawo matteru
グースガールシリーズの第2弾。主人公は前作ヒロインシシィ王女の大親友、庶民代表チャキチャキ娘・エナ。今回は実際に戦争が起こって、みんなが巻き込まれてゆくので、1話目よりはやや重ため。そのぶん、現実に流用可能なタイプの勇気ももらえる気がするな。
※突然すごい能力を手に入れちゃうエナは、決して清く正しいヒロインではなくて、誘惑に揺れるし葛藤もすごい。そんなとき、打算ずくの人間の言葉のほうが、ほんとに心配してくれるひとの言葉より優しく(甘く)聞こえてしまうことってリアル人生でもしょっちゅうあって、身につまされるし気をつけたいし。