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開発教育ファシリテーション講座2024 セッション1「私と開発教育とファシリテーション」 2024.5.10(金) 19:30~21:30@zoom

 こんにちは!インターンのぱるです。
 今回から、本格的なファシリテーション講座の内容に入っていきます。
 記念すべきセッション1のテーマは、「私と開発教育とファシリテーション」。オンライン形式で、ファシリテーション講座運営メンバーのユーコンさんとナンシーさんが中心になって進めてくださりました。

セッション1は、以下の流れで進んでいきました。


1.はじめに(参加にあたって)

 ファシリテーション講座の本格的な内容に入っていく前に、まずは参加者の皆さんにDEARからお願いしていることをお伝えしました。

 上記の4つが、参加にあたってのお願いです。これらのお願いは、ファシリテーション講座以外のワークショップなどの場においても、DEARで大切にされているポイントです。日常の中で常に意識することはなかなか難しいですが、このファシリテーション講座を通して心掛けていきたい点になりました。

2.チェックイン

 次は、雰囲気をほぐしていくためにチェックイン!セッション1はちょうどゴールデンウィーク開けだったこともあり、一つ目の質問は「ゴールデンウィーク、どのように過ごしましたか?」というものでした。今回もオンラインでの開催だったので、まずはチャットを使って皆さんのゴールデンウィークの思い出をお聞きしました。旅行に行ってきた方や、お家で勉強を進めていた方など、皆さん個々人のゴールデンウィークの過ごし方がありました。
 二つ目の質問については、ブレイクアウトルームに分かれて少人数でお話ししました。お題は、「疲れたときのリラックス法」。ブレイクアウトルームに入ったら、まずは呼ばれたいお名前を共有してから、皆さんおすすめのリラックス法を共有しました。私のグループでは、アイマスクや香りものなどのすぐに使えそうなグッズの紹介から、最終的にはやっぱり睡眠だよね、という結論に落ち着きました(笑)。

3. 私とファシリテーション

 さて、ここからいよいよファシリテーションの何たるかを学んでいきます。
 まずは、「私にとってファシリテーターとは?」という問いに対して、皆さんに一言でチャットに記入していただきました。職業柄、日頃からファシリテーションをやっているよ、という方から、あまりファシリテーションはやったことないんだよな、という方まで様々でしたが、各々が現時点で持っている「ファシリテーター」へのイメージや定義を共有しました。例えば、「議論・学びを活発にする人」「その場にいる人が自分らしくいられる場を作る人」等のアイデアが挙げられました。
 次は、事前にGoogleフォームで回答した課題の内容を共有する時間でした。特に、事前課題6「あなたにとってファシリテーターとは?」、事前課題7「開発教育ってなんだと思う?」について、グループに分かれてじっくり共有しました。私個人に関しては、「ファシリテーター」という言葉にあまりピンとこない部分もあったのですが、例えば日頃から教員として生徒と接する機会が多い方の「ファシリテーター」への考えを聞くことがとても新鮮でした。(グループワークの醍醐味ですね!)

4.ファシリテーターのもつ恐怖

 次は、「ファシリテーターのもつ恐怖」というトピックに移りました。初めてこの言葉を聞いたとき、「ファシリテーター」と「恐怖」があまり頭の中で繋がらず、疑問に感じたのを覚えています。そこでまずは、「ファシリテーターのもつ恐怖」にどのようなものがあるのか、8項目が紹介されました。
 そして、自分には8項目の中でどれが当てはまるかを一つ選び、その理由も一緒にグループで共有しました。また、8項目がそれぞれどんな状況なのかについても、体験もしくは想像をベースにして時間の許す限り話し合いました。
 例えば、「1.状況が手におえなくなる」については、ファシリテーターという役割が持つ責任についてのイメージとして、「状況を俯瞰しておく必要がある」であったり「議論を整理する」というものが挙げられたからこそ、それが難しくなってしまった場合、ファシリテーターの恐怖に該当するのではないかと考えました。

5.レクチャー

①ファシリテーターの人間的関わり
 「ファシリテーターのもつ恐怖」についてのグループワークから、ファシリテーターが持つ「役割」について注視していました。しかし、ファシリテーターの役割にこだわる前に、まずは一人の「人間」として捉えることの重要性を確認しました。また、ファシリテーターの恐怖についても、まずは自分自身を役割としてではなく一人の人間として受け止めることで、そういった恐怖が減少されていくことにもつながることを知りました。

②DEARの開発教育としての開発教育ファシリテーション 
 次に、開発教育におけるファシリテーションについて整理する上で、DEARの説明やDEARが大切にしていることについて共有していただきました。設立当初の1982年から1997年までは、途上国における「低開発」という点に焦点を当て、その原因と世界各国の相互依存性の理解を追究していました。1997年以降は、「私たち」とのかかわりまでが網羅され、「多様性の尊重、開発問題の現状と原因、地球的諸課題の関連性、世界と私たちのつながり、私たちの参加」を目的とした教育活動となりました。
 そして、2022年からDEARにおける開発教育の目標は新しくなりました。詳細はDEARのwebサイトに掲載されていますが、以下のの5点になりました。

 このような流れの中で一貫してDEARが大切にしてきたことは、開発問題を捉えるうえでの植民地化という抑圧する・される側の歴史的な文脈の存在や、開発やそれに伴う意思決定のプロセスに参加できていない人への視点、開発問題は「途上国の」ものだけでなく、国際社会における相互依存の中で捉えると「わたしたちの」問題である、という点です。そして、開発教育においては、こうした点を重視する理念の部分と実践の場である教育現場とを行ったり来たりすることこそ重要であり、そうした中で私たちが普段使う「豊かさを問い直す」「正解は一つではない」という言葉たちを捉えなおしていく必要があることを学びました。

6.ふりかえり

 今回のセッションのグループワークやレクチャーを踏まえて、気づいたことや学びたいこと、また今後何を学んでいきたいかについて、グループで考えを共有しました。ファシリテーターを単純な「役割」として捉えるよりも、人と人との人間関係なのであるという点や、開発問題は決して他人事ではなく自分事であるのだという学びがありました。

7.おわりに(次回の宿泊セッションに向けた連絡)

 いよいよ次回は宿泊セッション!ということで、最後は宿泊セッションに向けた諸連絡でした。交通手段や次回までの宿題の確認、またプログラム全体についてもみんなで確認しました。
 今までオンラインでお会いしてきた参加者やスタッフの皆さんと、ようやく対面でお会いできる機会になります。続きは次回の報告にて!

(報告:ぱる)

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