
大学生インターンの月刊JVCレポート
みなさんこんにちは、広報インターン生の濱田菜月です!
本日は、堀潤さんが運営されるYouTubeチャンネル8bitNewsにて2023/12/21に配信された、月刊JVC#26「フーシー派からひも解くイエメン人道危機」についての報告レポートをお届けします!

イスラエルによるガザ攻撃が続くなか、イエメン「フーシー派」の動きがにわかに注目を集めています。紅海でイスラエルやアメリカ関連の船への拿捕や攻撃を繰り返し、「イスラエルの武力行使が続く限り、攻撃を継続する」と声明を出しています。
ハマスやヒズボラと並び「イラン傘下の武装グループ」として描かれるフーシー派ですが、イエメンでは首都サナアを実効支配する内戦の当事者です。「世界最悪の人道危機」とも言われるイエメン内戦は、フーシー派を抜きに語ることはできません。
フーシー派とはどのように生まれ、どのような組織なのか。なぜこのような行動を取っているのか?周辺国との関係は?そして、内戦の終結に向けてどのような展望があるのか?
フーシー派の研究者である防衛研究所の𠮷田智聡さんをスタジオに招き、JVCイエメン事業担当・今中航が最近のイエメン出張で聞いた現地の声も交えて、イエメンの「いま」と「これから」について考えます。
月刊JVC#26 配信内容ダイジェスト
① まずは今回のゲストである防衛省防衛研究所研究員の𠮷田智聡さんについてご紹介がありました。日本で数少ないイエメン研究者の𠮷田さん。どのようなきっかけでイエメンに興味をもったのでしょうか?

②「世界最悪の人道危機」と言われているイエメンの現状、イエメン内戦についてスライドを用いてお話いただきました。




③ フーシー派はどのようにできたのか、どのような組織なのかについてJVC代表の今井さんが質問をしながら𠮷田さんからお話いただきました。
④ 𠮷田さん、今中さんそれぞれにフーシー派に対してイエメンの市民の受け方とはどのようなものか、イランとサウジアラビアが国交を正常化し、それがイエメン内戦にどう影響するのか、今後の展望などを教えていただきました。
配信を見て大学生インターンが感じたこと
ここからはインターン生濱田の個人の感想となります!
最近ネットやニュースでより見かけるようになった「フーシー派」という言葉。時より耳にすることはありましたが、深くどのような組織なのか、どういった経緯でこのような組織ができたのかなどは知りませんでした。
JVCでインターンを始めて、「世界最悪の人道危機」ともいわれるイエメンの状況を徐々に学んでいきました。今回はフーシー派からイエメンの人道危機を見て、理解をより一層深められたように思います。
今でも、この月刊JVCの中で流れていたフーシー派の映像が鮮明に印象に残っています。紅海を通る船に降り立って、銃を船員に突きつけて船を掌握していく様子。
このような映像を世界に流して国際社会へフーシー派の力を印象付けていく。それほど彼らのプロパガンダは長けていて、国際社会や世界の人々に与える影響も大きいのだと実感しました。

また、今回の配信で「イエメン(フーシー派)はパレスチナを支援するために、言葉と行動で示した唯一のアラブの国家である」という言葉が印象的でした。
ヒズボラや他のイランの武装勢力は国家ではないが、自分たちは国家であるという違いを強調している部分がひしひしと感じました。
そして、国際社会からフーシー派は敵とみなされていますが、イエメンの中には支持する人も一定数いるということを知りました。
私はフーシー派は国際社会から目を付けられ、イエメン内戦の当事者であり、支持する人はほとんどいないのではないかと思っていました。なのでフーシー派の攻撃に期待する人もいるということは意外でした。
昨年の1月あたりに、米英軍がフーシー派の拠点を攻撃したというニュースを見たのを思い出しました。アメリカ、イギリス、そしてイエメン周辺国など、紅海を牛耳っているイエメンとの関係はますます緊張状態にあります。日本の国際航路にも大きく影響していることは間違いありません。
私たち日本人にできること
今回は「フーシー派」という1つの武装組織からイエメン内戦のひもを解いていきましたが、イエメン内戦だけでなく、その他の国際問題についても垣間見ることができました。
1つの切り口から広げていくと「実はここにも関わりがあるんだ」ということに気づくことができました。私は大学で国際関係学部に所属していますが、さらに多様的な角度を養っていくことで、今後、様々な国際問題について新しい考え方が得られるのではないかと感じました。
また、堀さんがイエメン出身で初めてノーベル平和賞を受賞されたタワックル・カルマンさんにインタビューした際、「日本には道徳的な力があるんです。日本が唯一ガザの起きていることに対して、イスラエルなどに対して、NOと言える国なんです。」と彼女はおっしゃっていたそうです。堀さんもコメントでおっしゃられていましたが、私たち日本人はその価値をもっと実感するべきだと感じました。
違う国で起きていることから目を逸らさず、関心を持ち、小さなことでも行動に移し、声を上げていく。その思いはJVCでインターンを始めて以降もますます大きくなっています。
▽動画をみる
【月刊JVC#26 フーシー派からひも解くイエメン人道危機】
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