8/28 学割の話
私は美容院が大好きだ。
プライベートでの関わりが無く、共通の知人もいないが故に美容師さんとは友達にも話せないようなことも結構話せる。
大好きな漫画の話や恋人の話、大学の話など多岐に渡る。
今は髪を伸ばしているが、10年ほどショートカット人生を謳歌していたので月1ではカットに行っていたし、カラーもよくしていた。
ネイルも毎月フットにしていたし、まつげパーマやアイブロウワックスなどもしていた。
美容院という場所は私の気分転換になっていたのだ。
それが今では3ヶ月に1回毛先を整える程度。
ネイルは年に1回夏だけフットをしてもらう。
カラーは2500円という破格の所でしてもらっている。
カットもある程度伸びたら1000円カットでやってもらうつもりである。
理由はただ1つ、金が無いからだ。
医療系学生のスケジュールに理由がある。
月曜〜金曜 9時から16時(17時過ぎになることもある)講義or実習。
テストは1つでも落としたら終わりな上に範囲は教科書1冊×10とかザラである。放課後は勉強をしないととてもじゃないがついていけない。
アルバイトをする時間なんて皆無なのである。
それでも夜勤をしたり、バイト先に融通を利かせてもらって週3〜4日アルバイトをこなし、月6〜7万円稼いではいるが、貯蓄に回したり、生活費に回していたら贅沢なんてしている余裕ではない。
美容院なんて、まつげパーマなんて、やらなくてもいい最高の贅沢なのだ。
それでもやはり女性として可愛くありたいという欲望はある(本体がどうかは置いておく)。
そこで私の唯一の武器が学割なのだ。
大学生なら8000円→4000円!というホ○トペッパーの文言を見て、試験終わりの週末に自分へのご褒美としてさっそく予約をした。
予約してから2時間後、美容院から電話が。
「ご予約いただきました内容ですが、学割メニューとなっておりまして、24歳以下でないと対応ができないんですね」
私は先日、無事に25歳の誕生日を迎えていた。
24歳と25歳の違いなんてナイナイ!老いていくってなんで快感!
と言っていた私にこの無情な現実。
平静を装い
「あっ、そうなんですね、すみません、それでしたらキャンセルしてもらっていいですか…?」
と言って電話を切った。
たった4000円だ。美容院にだって相応の価値がある。
美容師さんだって、その技術を手に入れるためにたくさんのお金と時間を注ぎ込んできたんだから、対価を払うのは当たり前だ。私の方が烏滸がましくてみみっちくて貧乏くさいのは確かである。
でも、でもだ。
医療系学生というのはとにかく金が無いのだ。
24歳だろうが、25歳だろうが、金は無いのだ。
U24というシステムは素晴らしいと思う。
学生と同じ年齢なのに働いている人だって高いお給料を貰っている人は多くはないだろう。
同じ年齢なのにずるいと思われても仕方ない、そのためのU24だ。
だから、せめて、学生orU24割引にしてはくれまいか……。
私は親からの援助があるだけマシだと思う。
生活の心配はしなくていい。
でも、一度社会を経験している人間にとって、親の脛を齧っているこの状況がなによりもメンタルに来るのである。
せめて家賃と食費以外の事だけはどうにかしたいのだ。
しかし、10月からは臨床実習が始まり、朝から晩まで理不尽に叱責され、こき使われ、いびられ、泣かされながやレポートを書く毎日が始まる(全て又聞きです)。
バイトはできなくなる、収入も減る、気分転換もできない。
医療系学生のストレス、絶大なものである。
それでも卒業するしかないので今日も明日も勉強する。
長濱、出世払い、頑張ります。