【読書感想文】愛するということ エーリッヒ・フロム【愛は技術】

先日宇多田ヒカルの映画上映を見て、愛について考えるきっかけを与えられました。

宇多田ヒカルさんの愛をテーマにした曲があまりにも良すぎたが故に解像度が高められない自分に悲しく思い、
「自分は人を愛したこと、愛されるようなことから避けてきた人生を送ったんではないか?」と葛藤に苛まれていたところ、

友達にこれ読みな?
と紹介されたのが表題の本です。
「愛するということ」エーリッヒフロム

この本の内容と私なりに考えた
現代社会においてどう振る舞えばいいかを書いていきたいと思います。


愛されたいなら愛するしかない

人は皆、愛されるためにどうすれば良いかを考える。
SNSなどで自分のやっていることを披露し、自分は愛されるに値される人間だと自分の価値をアピールしている。

それは資本主義が生み出した歪んだ愛の形であることがわかりました。

愛は資本主義じゃない。与えることのみ

自分の価値を与えるから相手にそれ相応の見返りを求める「交換型の愛」
に変遷してきている現代
マッチングアプリではコスパの良い相手探しが主流になり、本来の愛の形が薄まっています。

本来愛は与えるもの。
相手の成長や幸せを促したり、
困っているときに手を差し伸べたり。
相手を尊重し、
相手のことを深く知ること、理解する努力をすること

愛だと思う。

どうすれば愛を与えられるのか。

まずは自分を愛すること。
精神的に成熟し、自立することで初めて他人に愛情を与えることができる。

自己の成熟に必要なもの

  1. 自立(Independence)

    • 他人に依存せず、自分の価値を自分で認められること。

  2. 自己受容(Self-acceptance)

    • 自分の長所も短所も受け入れること。

    • 自分を受け入れられないと、他人の欠点も許せず、健全な関係が築けない。

  3. 内面的な豊かさ(Inner Richness)

    • 何かしらの情熱や価値観を持ち、自分の人生を豊かにすること。

    • たとえば、学び続けること、創造的な活動をすること、哲学や宗教などを深めることも含まれる。

フロムは、愛を「与える」ためには、まず 「自分の中に与えるもの(エネルギー・知恵・感情)」がなければならない と言っている。
つまり、自分が精神的に満たされていなければ、愛を与え続けることはできない。

フロムのいうことめちゃくちゃにわかるぅぅうぅううう!!!!

え、待って!?
自分、結構できてるかもしれない!!!!

2、3年前から自分は孤独に生きていくと決心して、自分がのめり込むこと時間を大切に生きてきた!!!
そうしたらここ最近、怖いくらい人間関係充実しすぎてるのってまさかそういうことだったのか!!!!
フロムのいうことめっちゃあってるやん!!!!
ていうか俺の人生で証明されてるやん!!!!やば!!!うれしい!!!
ありがとフロム!!!!あんたが俺の心に寄り添ってくれて超嬉しいよ!!!!!

自分の人生を振り返ってみて

私は過去に職場の上司からのパワハラを受け、鬱になり半年間無職の時期がありました。
その間、徹底的に自分がどういう人間かを深掘りしていきました。
具体的には岡田尊司さんの本などの発達障害関係の本を読みまくって自分の特性や考え方の癖を徹底的にリサーチしました。

徹底的に本を読んで分析した結果、自分はASD気味でこだわりが強く、他人に興味がないことがわかり、なぜこういった状況に陥ったのか、今後どうすれば良いのかがわかってきました。

今思えばこの時期に徹底的に自分を見つめなおしたことが結果的に精神的に自立できたなと感じました。

本にのめり込め!!嫌な情報を能動的に断絶しろ!

本を読んでる間は自分だけの世界が広がります。
美しい文章や、知らない知識が自分に入り込んでいく世界に入り浸る時間が好きになっていけば、一人で読書をしている時間が好きになっていきます。

本で得られた知識や感情は人を愛するために必要な要素の一つです。

また、自分の時間にのめり込むということは他者からの情報を能動的に断絶することにもなります。
他人と比較して自己嫌悪に陥ったり、
ネットやSNSが推奨している幸せの形に程遠い自分の生活を比べて自分に価値がないと思ってしまいがちです。

しかし、自分の価値は自分で決めるものです。
自分の幸せは自分しか知り得ません。社会がつくった幸せに適合することなど自分を大切にしてない証拠だと思います。

まずは自分と向き合って。
長い時間かけて自分がワクワクすること、期待できることをアンテナ張ってのめり込むことが大事だと感じました。

そうすることで孤独な時間は自分との時間となり、
怖がることも不安に思うことなく。思うままに楽しめるようになりました。

自分と向き合い、孤独を受け入れた時に他人に愛を与えることができる。

孤独を恐れない土台を作り上げると、相手から受け入れられないことがあっても平然としていられます。
まぁそういうこともあるよな。と

人は人の人生があるわけだしとすぐに切り替えられるようになります。
受け入れられなかったという経験が糧となり、蓄積されていきます。

期待通りにいかないのが人生。と思える人こそ自立心が育っていくんではないのかなと思いました。

まとめ 紹介してくれた友人にビックラブ

私は孤独を受け入れ、自分の時間を充実させていたがいまだに独身。
彼女いない歴≒年齢で人間としてどうなんだろうと葛藤していた私にとっては光り輝く天からの救済のような本でした。

孤独を愛し、周りの大切な友人に等しく愛を与えてきた自分は間違ってなかったんだとホッとした一冊になりました。

今後は自分の今の考えを育てていき、今ある幸せを噛み締めていこうと思いました。

本当にこの本を紹介してくれた友人に感謝!!!


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