悪魔は湖に棲む! 「エクソシスト・シャーク」を見た
ヴァチカンのエクソシストの配信が始まっていますね。早く見放題に来てほしいなあと思っている今日この頃です。
https://www.youtube.com/embed/8CZ1pKHHzW8
この手の映画はいつも見終わった後にあらすじを読んで「へえ〜そうだったんだ」と知ることが多いです。何が言いたいかというと、要はそういう感じです。
①謎の修道女ブレア
一人の修道女が墓地を彷徨う光景。背後では「24歳の修道女が大量殺人を犯し指名手配中」のニュースが流れています。ふらふらと彷徨い、岸辺に辿りつくブレア。湖に向かって世界への恨みを叫ぶブレアの元に一人の女性が追いつきます。ブレアの罪を糾弾する女性。ブレアがどんな理由で犯罪を犯し、糾弾する女性は何者なのかはぜんぜんわかりません(ここまでの経過時間:2分)。追い詰められたブレアは女性を刺してしまいます。そしてブレアは復讐者の召喚をとなえながら女性を湖に投げ込み……という冒頭。流れが全然わかりませんが、おそらくこのブレアが悪役で主要人物なんだろうなという察し。
②いつもの水着で日光浴
それから一年後。とある湖を女子三人組が訪れます。水辺で日光浴アクティビティ女子。サメ映画ではお決まりのアレです。例によってスイミングを楽しんでいた一人(アリ)が何者かに襲われ、事態は急変。アリは瀕死の重傷を負いますが、不思議なことに傷は跡形もなく綺麗に消え、アリは元通りの生活を送れるように。しかし退院後のアリはやたらと水に近づきたがるという不審な行動が目立つようになります。
③アリ、ハンティングを開始
飲まず食わず眠らず、同居するエミリーも心配するほど挙動のおかしいアリー。実は襲われた際、悪魔に取り憑かれてしまった模様。傷が治り復活したのも悪魔パワーだったというわけです。かわいいルックスもあり、色々な人を水中に引き摺り込むことに成功するアリ。ちなみにアリは水に入ることを想定し常に水着を着用しているのが地味におもしろポイントです。
そんなある日、一人の神父の元に「弟が死んだ」という悲しい訃報が届きます。その原因はやはりアリによるもの。神父は打倒悪魔のため立ち上がります。
④尺を食うモブたち
ここからはなぜかストーリーに特に関係のない人たちの日常(日常?)が続きます。初登場の三人組女子が降霊術を行い、妹の霊を呼び出そうと奮闘。次いで墓地で苦しみのたうち回る白い服の女性が映し出されますが、これがその妹なのか全く関係ない人なのかはわかりません。そもそも三人組がなんで降霊術やってるのかも説明がないし。
また超常現象を専門とするYouTuberのような女性も登場。ハンディカムを構えて撮影するカメラマンに背を向け、我々に向けて話しかけてくる怖い女性です。自称「プロ超常現象捜査官」を名乗る女性は、湖の悪魔を自らに憑依させ、その恐ろしさを視聴者に見せつけます。いや、まあね……プロ超常現象捜査官って何だろう? モルダーとスカリーみたいなあれか?
このプロ超(略)女性は最終的に湖の悪魔に体を乗っ取られ(ていうか自分でやった)ゾンビのようにその辺を徘徊し、彼女を尾行してきたライバルYouTuber女子に黄色い液体を吐きかけ襲います。ここは絵面が普通にとても汚いのでビックリします。ホラーってこういうことなのか?
ちなみに本家エクソシストを未視聴なのですが「吐く」というのは本家由来だそうですね。今後本家で吐いてるのを見た時「クソシャで見たやつだ〜」って感想を抱くことになるのか。だいぶいやだな。
⑤悪魔祓い実践編
アリのハンティングは続いていましたが、夜の遊園地で獲物を物色中とうとう例の神父に捕まってしまいます。アリを縛りつけ、悪魔祓いを試みる神父。本当にできるのかというエミリーの問いに「本を読んだことはある」と答える神父。実績ゼロ。そんなことある? 神父はめげずにアリに十字架をかざしますが「小さすぎない?」とエミリーに指摘される始末。しかも例の黄色い液体を多量に吐きかけられ色々と最悪に……。
最終的に悪魔はアリの体から出ていくことを承諾しましたが、代わりに別の人間を要求します。かくして神父はアリの代わりに悪魔に乗っ取られることに。うーんやっぱ悪魔祓いできなかったね! 本読んだだけじゃね!
怯えるアリーとエミリーは逃げ出そうとしますが、神父はなんとエミリーの腕に噛み付いてしまいます。やばいよ〜!
⑥そしてどうなったのか
アリーとエミリーは再び水辺を訪れます。アリーは元に戻ることができましたが、噛みつかれたエミリーのことを非常に心配しています。悲痛な表情で桟橋を歩くエミリー。フラフラとした動きで上着を脱ぐと、湖へ飛び込んで姿を消してしまうのでした。エミリーもまた悪魔に憑かれてしまったのです。悲しい……。
一方、またもや初登場の女性が湖を訪れます。人気のない湖畔にタオルを敷き、日光浴を楽しむ女性。一眠りし「そろそろ泳ごうかな」と立ち上がったところを急にナイフで刺されてしまいます。急展開。誰がこんなことを……。
血塗れのナイフを手にしているのはなんとあのブレアでした。えーっと誰だっけ?そうそう、冒頭に出てきた修道女です。
返り血を浴び、満足げにナイフを舐めるブレア。ナイフペロは「あぶねーヤツ」描写でおなじみですが、ブレアは特にあぶねーので3ペロくらいします。舐めすぎだよ。
「私の時代が来たわね」と言わんばかりのペロアじゃなくてブレアでしたが、湖から姿を現した女性に襲われ、あえなく湖の藻屑(湖に藻屑があるのかはわかりません)となったのでした。いや……こいつほんとになんだったんだ……?
ちなみに日光浴女性はうたた寝中に近寄ってきた謎の男により盗撮被害に遭ったりしています。これがまた何の意味もないシーンだから余計にクソなんですけど、とりあえず屋外で安易に眠ることはやめましょう。
⑦とっ散らかりすぎ映画だった
基本的にはこれで終わりでした。サメもとい悪魔は特に成敗されず、神父もその後どうなったのかわからず、相変わらずサメの悪魔が野放し状態のままというなんともオチのないオチ。解決しないからホラーだと言えなくもないですが、それにしたって冗長すぎですね。④の内容は完全に不要だから、その分短く30分映画でもよかったよ! という感じです。これはZ級だなあ。
ちなみにエンドクレジット後にもミニエピソードがありましたが、これも完全にどうでもいい内容なので触れません。また!