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理由をください、シニガミさん 〘2〙


─イキタイ? シニタイ? ─
 思ったことがある。死神というのは勝手に人を殺していくものではないのかと。僕のイメージだとそうだ。僕は、お見舞いに来てくれたお母さんの携帯を借りて、死神について調べてみた。
 死神とは、死期が近づいた人のもとに現れ、死後の世界へ導く神様らしい。やっぱり僕もうすぐで死ぬのかな。
 死んだ人を死後の世界へと導く役割を持つ死神。怖いイメージだったけど、そういうわけでもないのかもしれない。
 僕は一週間後に生きるか死ぬかを決めなければいけない。今まですべて成り行き任せだった僕だから、自分で物事を決めることに慣れていない。どうやって決めよう?
 こんなのはどうだろう、『生きる』と『死ぬ』をそれぞれ違う紙に書き、裏返しにする。目をつぶってまぜる。そして引く。自分が引いた紙が『生きる』だった場合、生きることを選ぶ。『死ぬ』だった場合、死ぬことを選ぶ。これなら簡単だ。それで決めよう。看護師さんから紙二枚とペンをもらい、それぞれに『生きる』と『死ぬ』を書いた。正直、少しどきどきした。これで僕の未来が決まる。

 そして僕は右側の紙を手にとり、めくった。

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