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私の鍼灸師匠② 小林詔司先生

関鍼校(関東鍼灸専門学校)卒の方なら,誰しもご存じ積聚治療の創始者であり,周易への造詣も深い小林詔司先生のご紹介です。

何はともあれ今年(2022年)8月3日に先生がご逝去されたこと指導を仰いだ学生の一人として謹んでご冥福をお祈りします。
またnoteの方でも先生が主宰された積聚会の方々が12/1付で小林先生の「灸をする」という記事を掲載していただき何かご縁を感じずにはいられません。

時代を遡りまして35年前までタイムトリップにお付き合いください。
当時,うら若き山しょうは関鍼校の夜間部に入学し,仕事帰りに新検見川の旧校舎まで通学しておりました。
そこで夜間部の鍼灸実技を担当されていた教官が小林詔司先生と海老原譲治先生のお二方でした。

詔司先生の印象は「外国人??」と思うくらい日本人離れした堀の深い?浅黒い顔いろ,そしていかりや長介ばりの下くちびるビローンチョで学生たちの人気者でした。
もちろん臨床実習はすごいです。

山しょうなど,変に患者慣れしてるので不躾な質問や意見を数々繰り出したと思いますが,詔司先生はまるごと抱えてやんわりと時として強く応対していただき,鍼灸で積み上げられた臨床経験の凄さというか迫力を感じました。
その授業を卒業するまで週2回3年間にわたり学ばせていただき本当に貴重な時間だったと感謝しております。

特に思い出深いのがそのころセイリンさんで出されたレーザー鍼。
それは一台数百万もする機械だったのですが病院勤務の特典?でモニターさせていただいたので早速,関鍼校に持ち込んで脈診でどのように変化するかを先生に検証いただいたのを覚えております。
詔司先生も興味がおありだったようで,ウェルカムな雰囲気で率直に感想や意見を言っていただけました。

また卒業式の際には「この学年の夜間部は優秀だったね」とのお言葉をいただき「そんなに成績優秀だったのかな・・」なんて思ってましたら脱落者の少なさを詔司先生からほめていただいたと後で知りました。
毎年の夜間部は入学時と比べ卒業時は半数が中途退学するとのことでしたが我々,関鍼校12期生(夜間部)はかなり多くの学友が仕事をしながらもしぶとく卒業まで残り,そして卒業後も鍼灸師として学友が多くいるようです。

そして私のその一人として来春からの鍼灸師人生のために準備を始めた今年,積聚会のホームページを見て小林詔司先生の訃報に接し愕然としました。
返せぬ恩義を胸にこれからの人生を「お灸普及」に尽力できたらと思っております。


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