SoD, 第8章, ケイラー・アージェントと主人公の対話1、ケイラーの大願、地獄から犠牲者を取り戻す誓い
<コーストウェイ・クロッシングにて。両断された橋の向こうから、十字軍の首領であるシャイニング・レディことケイラー・アージェントが進み出て、主人公と一対一で話すことを求めてくる>
ケイラー・アージェント
「では、バルダーズゲートの英雄がわが首を求めて参ったというわけか。我らは互いに話して、そこからいかなる真実が浮かび上がるか見届けてはどうか?」
主人公
「あなたの言い分からどうぞ」
ケイラー
「我らは新しい時代のふちでたゆたっている。いつか、フェイルーン*の民はこの時を指して言うだろう、”その時だ。それから、すべてが変わったのだ”と」
主人公
「ここに私を連れてきたのはあなたよ―私の命を危うくしようとしたことと、この地一帯に大打撃をもたらしたこととで」
ケイラー
「私はそなたの敵ではない、<主人公>…わが部下がそなたに用いようとした”毒”のことを少し考えてみるがよい*」
主人公
「要点を言いなさい」
ケイラー
「我らは対立しているように見えるかもしれぬが、実はそうではない。そなたが思うより、我らの目的は互いに相寄っている。我らは協力して目的を達成することができるのだ」
「私はわが軍という大河の一滴に過ぎない。我らは全ての敵対者を押し流すであろう。バルダーズゲートに戻れ。公会議に私に逆らうなと伝えよ」
主人公
「あなたにはバールの血が流れてると言う者がいるわ、ケイラー・アージェント。それは本当なの?」
ケイラー
「否、私はバールの子でも、他のいかなる神の子でもない。私はアーシマー*である。数世代前にわが一族を祝福したソラーの血を承けた者だ。そなたにとって大事なのは血筋なのか、それとも言葉なのか?」
主人公
「血筋は言いわけにならないし、あなたの言葉にはあなたがもたらした多くの死を正当化するものが何もない」
ケイラー
「我らのこの時代に、二度のドラゴンスピアの戦い*がこの地に災厄をもたらした。悪魔どもが城から打って出て、この地を荒廃させ、何千もの罪なき人々を撃退される前に地獄に引きずり込んだ。私に従うこれらの者は、妻や夫を、親を、子を、友を失った者らだ…しかし、失った者は復活させることができる。私は彼ら虐げられた者たちをトーリル*に連れ戻すであろう」
*バルダーズゲートやドラゴンスピアのある大陸名。
*ここのところ、後でケイラーとへファーナーン(ケイラーの最側近の相談役)の間で齟齬が出てくる。
*先祖に天界の住人(天使とか)を持つ人間。ソラーは天使の種類のひとつ、天使の最高クラス。
*この戦いについては、後章で詳しく語られる。
*フェイルーン大陸のある惑星名。まあ地球みたいな感じ。
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