挑戦する男
はじめまして、NEXTAGEで営業を担当している山本と申します。
はじめてNOTEを記載するにあたって、お題目に悩んだのですが、
以下、50歳を目前にして、新たな道に挑戦している男の話をつづってみることにしました。
入社までの振り返り
男が、わさびの自動栽培に取組むITベンチャーに参画して、早3ヶ月あまりが経過した。
入社前は「面白そう」とか「ブレークしたら儲かりそう」とか、単純に興味本位の部分が大きかったように思う。
飛び地ではあっても、ITを駆使した仕組みでもあり、
これまで長く携わってきたITやSI業界の経験、様々な業界の営業経験も活かせるし、
相応ニーズのあるものなら、すぐに成果も出せるだろうとたかをくくり、
正直なところ、元来の楽観主義丸出しで、嬉々として参画したのだ。
さて、男のミッションは、まずは、わさび栽培モジュールを拡販する事にある。
「待てよ、そもそも、自分らが売ろうとしてるわさびって、どんな味だったっけ?」
「いつも行ってるような居酒屋で、刺身に添えてあったっけな。。。」
「あれって、本わさびかな? それとも粉わさびとか、チューブのやつ使ってるのかな?」
「そいえば、最近は回転ずしとか行っても、デフォルトはさび抜きだし、使う時いちいち袋開けるの面倒くさかったなぁ」
おそらく、普通に暮らしてたら、わさびを使うシーンって月に数回もあれば良い方なのかもしれない。それくらい、わさびとのつながりは希薄なものだったのだ。
そこで、入社前に『本物のわさびを知っておこう』と考え、
男は、妻と二人、わさび栽培のルーツである有東木に赴いて、さび飯定食を食したり、
すりおろし用の鋼鮫を購入して自宅で食したりしてみた。
「確かに、おいしいね。」
でも、わさびを食べようと思ったら、
それなりに良いマグロやお肉といった、メインの食材も必要になった。
コスパだけを考えると、嗜好品の要素が強いのかもなぁ。。。
「そもそもこれと同じものが出来るんだよね?」妻
「職人に食べさせて、上々の評価だと聞いてるよ」男
「食べてないんだ。。。」妻
「新しい取り組みだし、何だか夢があるじゃん!」男
かくして、入社に至ったのである。
入社から、最初のイベントまで
入社後、まず聞いて驚いたのが
今まで家とか、そこらの食堂で使ってたチューブのわさびって、
ほとんどがわさびじゃなくて、ホースラディッシュだったんだ。。。
実生とか、赤クビの真妻種とか、品種も幾つかあって。。。
そもそも、わさびは収穫までに2年以上もかかるんだ、とか、
生産量が直近の10年−15年で6割も減っているんだ、とか。。。
「これは、一体、どういうことなんだろ?」
わさびについて細かな認識もなく、代替品でも気づかない消費者と、
事実として、減産してしまっている事が、果たして危機と言えるのかどうか。。。
とりあえず、わさびの事情と会社の取組み、
製品について、キャッチアップしていかなくては。。。
そうこうしているうちに、翌週には農業WEEKという、
幕張メッセでの大規模な展示会に参加することになった。
「展示会なら、任せとけ!」
男は、以前、IT製品の営業活動では、毎月のように展示会に出展してデモンストレーションを行っていたのだ。
展示会は3日間の日程だった。
ブースに近寄ってくる人々に片っ端から声をかけ、
ひたすらモジュール製品の説明を行なった。
感触が良かったお客様とは名刺交換を行い、
それ以外はバーコードを読み込ませてもらい、今後のリードとすることにした。
名刺の裏に、自分の感覚値でランク付けをメモしていると、
気が付くと、ポジティブな男の手持ち名刺には、ほとんどが「A」と書かれていた。
説明するのに満足した男の気持ちがそうさせたのか、本当にAランクだったのかは
このあとの営業動向が明らかにしてくれるだろう。。。
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物語を書き始めると、意外と長くなりそうな気配もあり、一旦CMを入れたいと思います。
ということで、後ろ髪をひかれつつも、勝手ながら第1弾目はここまでにして、次回に乞うご期待!
まずは第1弾、ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。