New York の枝垂れ桜
日本では、桜前線も最終地の北海道へと、移動してゆく頃でしょうか?
ニューヨークでも、そろそろ桜は終わりに近づいて来ました。
私のアパートのお向かいさんは、3階建くらいのタウンハウスで、ちょうど入り口の横に、枝垂れ桜の木が一本あるんです。1m 70〜80cmくらいの小さな木です。
初めて、自分のアパートに引っ越して来た時は、秋の終わりでした。
その小さな木には、気づきもしなかったのですが、年が明けて、4月の始めに、赤みを帯びた、未だ硬そうな花芽達を、垂れ下がる枝に、見つけました。
なんの木だろうと、考えながらも、まさか枝垂れ桜だとは思っても見ませんでした。
それから、花芽が蕾へと成長して、その木が枝垂れ桜と気づいた時は、嬉しかったです。やはり日本人ですね、どこにいても、4月には桜を想い、見たくなります。
ニューヨークで初めて見た枝垂れ桜に、少々興奮して、日本の家族に、自慢げに、電話したのを覚えています。
それから毎年、あの赤みを帯びた、硬い花芽達が出てくるのを、楽しみにしては、犬の散歩や、買い物の通りすがりに、何気なく覗き込みます。
ご存知の通り、桜は少し気温が上がると、急にいそいそと、花を開く準備を始めます。その後に、急に雨降りになったりして、少しだけ開きかけた花が雨に打たれているのは、不憫に思えます。
今年は、そんな思いをする事もなく、順調に開花へと向けて、準備をしていました。
初めて見た時から、早いもので、この春で、15年になるのですが、一体どれくらい成長したのか、全くわからず、15年前の写真があったらなあと、ひとり残念がったりしてました。枝振りや、花の多さ、又、花の色など、比べられたら何か、発見があったかもしれませんね。
最後の写真が、満開になった時です。写真から、ご推察の様に、この日は、花曇りでした。
確かに、日本の桜といえば「染井吉野」5枚の花びらが、互いにほんの少しだけ寄り添う様に花開く。花びらひとつ、ひとつの色は、「桜色」としか言い表せない、ほんとうに少しだけ桃色がかった色。
只、15年間この枝垂桜を、毎年愛でていると、愛着が湧いてきて、「桜」と耳にしたり、目に触れたりすると、この枝垂桜を思う様になっているから不思議。
今年も、たくさん堪能させてもらいました。こうして、写真をnoteに乗せる事もできました。:)
来年も、又、あの赤みの花芽を見つけるのを、楽しみにしていますよ。
春だけではなくて、暑い夏も、秋も、そして寒い冬も、見守っていますよ。