#1 レベルアップしてきた会社活動

 会社活動が始まった。今年は学期ごとに会社活動を区切っていたので、子供たちにとっては3回目の会社活動である。木曜日に会社を決めたが、出てくる会社の内容、会社の決まり方などに、子供たちの成長を感じた。
 会社の内容では、具体的にどんな活動するのかという事までイメージをして考えることができている。決め方では、希望者が少なかったりいない会社は削り、似ている会社同士を見つけてはくっつけるなど、スムーズに決めることができていた。2学期にもなかった大きな成長である。
 そして今日、金曜日に第1回目の会社活動を行った。実は、学活で会社活動をとる前から、既に会社の名前やグループの役割決めなどが進んでいたところもある。完全に自走状態だ。頼もしく感じる。
 その中の一つ、研究会社は、研究したことを発表する会社だそうだ。早速、雑草の研究に取り組んでいた。図鑑と自作の雑草ノートとChromeブックをもって、休み時間に畑のほうに出かけていた。写真を撮ったり、図鑑で見比べたりしながら、これが何の雑草なのか真剣に話し合っている姿が、とてもほほえましかった。
 会社活動の時間になって初めて教室掲示用のプリント渡した。子どもたちも勝手がわかっているのでどんどん進める。とても楽しそうである。会社活動の良さの1つが新しいメンバーと一緒になる機会になると言うことだ。こうした機会は大変重要である。何もしなければいつも仲の良い人や、たまたま席が近くなった人とだけしか話す機会は無いだろう。しかし、同じ会社になることで、今までは話したことがなかった人や関わりが少なかった人と関わりができ、また共通点が見つかって仲良くすると言う手もある。
 そんな中、研究会社が
「先生、これがハルジオンなのかヒメジオンなのか調べたいのでさっきの場所に行ってきていいですか」
と言いに来た。外の様子を見ると3年生が幅跳びをやっている。残り時間や安全性を考えて悩んだが
「じゃあ、幅跳びを邪魔しないように見に行って、すぐに戻っておいでね。残り10分で授業が終わるよ」
と伝えた。子どもたちの主体性を奪ってはいけない。こうした自由度は大切である。
 新聞会社では、A君がいい。インターネットで小学生が書いた壁新聞を調べ、その画像データをいろいろノートに貼り付けていた。以前は感情のコントロールがなかなかつかず、友だちと一緒に活動することが難しかったあのAがだ。自分たちでどんな新聞を作ったらいいのか、レイアウトはどうするか、ネタはどうやって集めるのかと真剣に話し合っていた。毎週金曜日に発行し、5号、10号などの記念すべきときには、印刷をかけてみんなに読んでもらいたいそうだ。正直そこまでできるのか心配ではあるが、ぜひ頑張ってもらいたい。教師の私にできる事は、足場かけである。ちょうどよくサポートしていきたい。学級便りで私が集めているように、みんなからネタのリクエストを募りたいとのこと。どのような新聞になるのか見ものである。
 スポーツ会社がんばっていた。早速イベントを企画縄跳びを教えるそうだ。ゲーム会社はすごろくを作成していた。イベント会社は、イベントを作る前にチケットを大量作成。ものづくり会社は2人体制だが、1人休みであるがために、1人で黙々と物作りに励んでいた。少し寂しそうだなぁと思ったが、どのようにすればよかったのだろう。本人に聞くと、「ものづくりをしていたい」と言う事だったので、今回はそのようにした。2人体制だとこのようなことが起こる。
 今後の会社活動が楽しみである。

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