三世代ご飯の工夫 2024まとめ
90代の母と小学生と中学生の子供たち、私たち夫婦の3世代が一緒に食べられるご飯を日々作っています。子供たちには旬の食材と昔から作られている日本の家庭料理を知ってほしいという思いから、旬の食材を取り入れた煮物や煮魚をはじめ副菜にはきんぴらごぼうや芋の煮っころがし、高野豆富の含め煮など母が昔から慣れ親しんできた料理を献立に取り入れています。
今回は三世代ご飯に取り入れているちょっとした工夫を3つに絞りお伝えします。
1.献立 :ひと口で数種類の食材が口に運べるような献立に
高齢の母の食事のペースを考えると一口の動作で数種類の食材が口に運べるように食材を組み合わせ、咀嚼もしっかりできる工夫をしています。
柔らかいだけでなく咀嚼も大切です。
大根の肉巻きや、里芋の肉巻き、じゃがいも茹で卵和えのサラダなど、糖質の多い根菜にはタンパク質を組み合わせ、きんぴらご飯や具沢山の五目寿司などのようにご飯にも具材を組み合わせ血糖値の上昇が少しでも緩やかになるように心がけています。
炒めずに作る柔らかいきんぴらごぼうは、ごぼうの繊維を断ち切るように切ると柔らかくなり、蒸し煮で調理することで食材に水分がのこり口当たりが優しく仕上がります。
2.調理方法 :食材に水分を残した蒸し煮が基本です
食材に水分が残っている方が消化しやすいことから、調理方法は蒸したり、茹でたりすることが多く、これまで炒めたり焼いていた調理方法を蒸し煮に変えています。蒸し煮は鍋に具材と少量の水と塩を入れ蓋をして食材を蒸す方法です。
塩で下味がしっかりついているので調味料が少なくて済むことや、食材に水分が程よく含まれているので柔らかい仕上がりになります。きんぴらごぼうが大好きな母に食べてほしくてこの作り方に変えました。
お時間ができたら、ぜひ作ってみてください。
レシピ「柔らか蒸し煮のきんぴらごぼう」
【材料】 (きんぴらご飯 2合分)
ごぼう 2分の1本
人参 1本
塩 小さじ2分の1
みりん 大さじ2
醤油 大さじ1(入れる時に味を見て調整)
胡麻油 大さじ1
すり胡麻 10g程
【下準備】
ごぼうは斜め薄切りにし、繊維を断ち切るように千切りし、さっと水に浸けておく。
人参も柔らかく仕上げたいので、ごぼうと同じ切り方。
【作り方】
1.鍋またはフライパンにふり塩(小さじ2分の1弱を手で絡める)したごぼうと1cm程の水を入れ蓋をして10分程中火にかける。
2.ごぼうの上にふり塩をした人参を入れ蓋をして、10分程中火にかける。途中水分が無くなれば足す。
3.人参が柔らかなったところでみりん大さじ2を回し入れ、煮切る。
味を見て醤油大さじ1程を入れ火を止めて胡麻油大さじ1を回し入れ、すりごまを混ぜる。きんぴらごぼうの完成。
炊きたてのご飯や酢飯に混ぜたり、きんぴらご飯のおむすびもよく作ります。
3.食べやすさの工夫
おむすびを手にもって口に運ぶことやパンを手にもってたべること、当たり前のようですが高齢者にとっては口に運びやすい。基本はお箸ですが疲れているときにはおむすびにします。食べやすいと食欲も湧いてきます。
タコス好きの我が家ですが、母も食べやすい様にタコススタンドを使います。お皿に盛られているより持ちやすいようで具材を挟んだまま手に取ることができます。ほんのちょっとしたことですが食べやすさも大切なんですね。
食べやすさに切り方やすりおろしなど様々あります。
同じ食材も大小サイズを切り分けて、同じ調理時間で柔らかいものと歯ごたえのあるものを作ります。小さく切り分けたものはよく火が通るので母用に。
高野豆富は細くきり分けると口に運びやすいなど、形にも食べやすさがあります。歯ごたえがあり咀嚼もしっかりできて、タンパク質も豊富な高野豆腐はおすすめの食材です。
来年も高齢の母と子供たちが一緒に食べられる「3世代の為のご飯」の情報をお伝えできればと思っています。
お時間があれば覗いてみてくださいね。
2025年もどうぞよろしくおねがいします。