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新聞の読み方⑰―志望動機は、新聞記事と統合報告書(ディスクロージャー)が有力な情報源となる。

こんにちは。就活モチスキゼミコーチの山内康義(やまうち やすよし)です。
さて、本日の日経新聞の1面トップは日本銀行(略称:日銀、日本の中央銀行)の記事ですね。
金融政策の方針を決定する日銀の金融政策決定会合(年間8回各2日間開催、総裁はじめ9名の審議委員で決定する)の内容でした。
日本の経済に大きな影響を与えているといわれていますが、就活生の多くの皆さんにとって、日銀の役割、動きがどのように影響するのか、わからないことが多いですね。そこで、日銀の“モヤモヤ”を吹っ飛ばしましょう。

【日銀の役割を押さえよう】


(「社スタ」より引用) 社スタ | 中学社会の勉強をイチから丁寧に! (social-line.com)

【日銀はどんな、影響を与えているのでしょうか?】

●債券市場(国債を取扱う日銀の発表を受けて、一時金長期金利が0.37%下がる:1月18日)
国債が買われると、金利が低下するのはなぜ?国債価格と金利の関係をわかりやすく解説|サクサク経済Q&A|NHK
日銀 大規模金融緩和策維持 修正観測根強く難しいかじ取り | NHK | 株価・為替
●為替(円安・円高)●株価
【緊急特集】 日銀会合は「現状維持」、綱渡りの政策運営と株式市場の行方 | マーケット情報 | 松井証券 (matsui.co.jp)
●金利(世界は値上がり基調だが、日本は低金利に踏ん張っている)
日銀の金融政策決定会合 注目点は?|サクサク経済Q&A|NHK
●物価(上昇率3.7%:2022年12月)
2023年の値上げ7000品目超 2月が最多 40年ぶりの物価高 | NHK
など、さまざまなマーケットに影響を持つ日本銀行の金利政策に注目が集まります。

なぜ、こんなに注目されるかその理由は日銀が2022年12月の金融政策決定会合で、予想外の金融政策の修正に踏み切ったからです。
金利の上昇につながるもので、外国為替市場で円高が急激に進むなど、経済にも大きな影響を及ぼしています。
日銀 金融緩和策修正 なぜいま?利上げではない?この先どうなる? | NHK | ニュース深掘り
なぜ突然の修正~日銀が問われる対話力 NHK解説委員室

では世界の動き(中央銀行)はどうなっているでしょうか?
インフレ止められる?なぜヨーロッパも大幅利上げに? | NHK

※マネックス証券より引用

【そもそも日銀とは何や?“いまさらきけない”といわず押さえましょう】

日本銀行の役割を押さえましょう。
参考サイト
【中学公民】金融のしくみと日本銀行の働き、金融政策とは?? | 社スタ (social-line.com)
日本銀行ってなに?の巻(1) | マンガでわかる経済入門 | man@bowまなぼう (manabow.com)

【志望動機の書き方】

興味を持った業界・会社を調べて、志望する会社を調べて、インターンシップ・会社説明会に進みましょう。
そこで「ぜひ、働いてみたい」という気持ちが固まれば、積極的に採用試験を受けましょう。
昨日は、公式HPや新聞で調べ方を取り上げました。
昨日のケーススタディでは、実際に地域経済を守り、地域住民のお金の悩み、将来設計、地域の中小企業の資金繰り、経営支援を助ける金融業界のなかで、直接職員が、一軒一軒個人のお宅や法人の事業所に足を運ぶ信用金庫を取り上げみましょう。
実際のケーススタディとして、全国の信用金庫の取りまとめ役としている城南信用金庫を選んで解説しています。

【実践・企業研究】

公式HP「採用」だけではなく、「城南信用金庫について」をチェックしましょう。ディスクロージャー(統合報告書)はしっかり読み込みましょう。
さらに「新聞クリッピング」で厚みを出していきましょう。
●ディスクロージャー(2022年度版)
研究
①「あいさつ」から信用金庫の存在意義・使命・価値観を把握する。1頁
私たち信用金庫は、 相互扶助の理念に基づいた、協同組織の金融機関です。
地域社会の発展・繁栄のためにつくられた 「公共的使命を持つ金融機関」として、 店頭では明るい笑顔でお客様をお迎えし、 外回りでは担当者がお客様のもとへ元気にお伺いする地域に密着し、信用・信頼を大切にした活動を行っています
これまでも、そしてこれからも、 お客様の最も身近なパートナーを目指して、 地域の皆様に寄り添い、「信頼の絆」をより強固に結びながら、 地域を明るく元気にする活動に、全力で取組んでまいります。
②当金庫の概要で規模間を知る(職員数、店舗数、営業地域)
③トップあいさつの主旨を読み取り、経営理念・方針重視の組織であることを把握する。2~3頁
「当金庫は、公共的な使命を持つ金融機関として、地域の活性化を 担う団体等と連携を図りながら、
経営理念①「中小企業の健全な育成発展」
経営理念②「豊かな 国民生活の実現」
経営理念③「地域社会繁栄への奉仕」
という
「3つのビジョン」の 実現を通して、地域に寄り添い、共にこの難局を乗り越えられるよう、 全役職員が一丸となり、地域の皆様の笑顔の実現に向けて全力投球 してまいります。」

経営方針
1.「人を大切にする経営」「思いやりを大切にする経営」の徹底
2.「健全経営」「堅実経営」の徹底-「間接金融専門金融機関」を貫く
3.「お客様本位」に基づいた取組みの徹底

④城南信用金庫のDNA 4~5ページ
信用金庫の成り立ち(信用金庫の精神を大切にしている)と城南信用金庫の誕生について
創業者の加納久宜
〇城南信金を不動の地位に高め、信用金庫の存続と全国の信金ネットワークをまとめた第3代目理事長小原鐵五郎についてじっくり説明を割いている。
信金・創業の精神、そして「貸すも親切、課さぬも親切」「銀行に成り下がるな」など、教訓を残した小原鐵五郎の「小原鐵学」を大切にしていることがわかる。
⑤沿革 6~7頁
⑥2021年度の業績と経営内容 8~13頁
・預金 3兆9,841億円
・貸出 2兆3,479億円(預貸率58.93%)
・業務利益(企業では営業利益という)72億円
・経常利益(営業外損益差し引く)71億円
・純利益(税金を差し引く)36億円
・自己資本比率 10.2%
不良債権は実質ゼロ
⑦以下、城南信金ならではの(独創的な)事業活動をピックアップする。15頁~25頁
注目点を列記しましょう。
〇地域のニーズに応じた店舗資産の活用
・「ドトールコーヒーショップ城南信用金庫元住吉店」を 併設した元住吉支店
・経堂支店内にオープンしたサテライトオフィス 「ZXY(ジザイ)経堂」
〇「矢祭もったいない市場」 に協力
〇お取引先紹介誌 「うめナビ」等を発刊
「よい仕事おこし」フェア(展覧会)・ネットワーク(インターネットでビジネスマッチング)・プラザ(常設・商談会)
〇新型コロナウイルス感染に対する取り組み(融資、補助金申請支援、飲食店支援)
〇個人向け金融商品(懸賞付き定期預金「スーパードリーム」、特典付き年金受給口座「シルバードリーム」
シニア世代のための「いつでも安心サポート」
法人向け専門家チームによる経営支援「城南何でも相談プラザ」(売上増強や販路拡大、創業・起業、技術開発、海外事業展開支援、事業承継・M&A、税務・法律等)
〇「J-Create+」「城南創業支援ファンド」「創業支援スクール」による創業支援
〇「同業種交流会」を開催

●you tubeからも調べてみる

【志望動機の展開の仕方】

①「仕事は誰かの役に立つこと」の発想で考えてみましょう。
 社会の人々のために、どのように働きたいか?
③〇〇業界で、どのように人々のために働いてみたいか?
④そのなかでも〇〇会社なのか?
⑤〇〇会社で何がしたい。
この流れで、ディスクロージャーを参考に書いてみましょうかね。
社会学専攻のK君の参考事例です。
PREP法を意識してまずは字数制限を気にせず、思いのたけを書き込んでみましょう。
PREP法を意識してまずは字数制限を気にせず、思いのたけを書き込んでみましょう。

●働くとはどういうことか?
<結論>
お客様を笑顔にしたり「あなたが担当してくれてよかった」と言ってもらうことに働きがいを感じるからです。
<理由>
「働く」とは、相手のために行動し、協力し合うことで世界はつながっていると考えるからです。
<具体例>
信用金庫の仕事であれば、一人ひとりのお客様と向き合い、個人であればそのお客様に、法人であれば経営者、そして従業員とその家族のために、仕事を行なうことができるからです。
そして、その企業のお客様は、従業員として、別のお客様のために働いており、そうした連鎖で成り立っているのが社会であるといえます。
<結び>
それらを支えるために、協力し合いながら行っているのが「働く」ということだと考えます。

●なんで金融業界?
<結論>
私が金融業界を志望する理由は、2つあります。1つ目は、個人で大切な資産を運用・管理することによって、お客様に安心のある生活を提供できるという点に魅力を感じました。
2つ目は、私が生まれ育った地域には〇〇商店街があり、そうした商店街の支えになりたいです。
<理由>
私は幼少期から地域の商店街の皆様に可愛がられて、成長を見守って頂き、商店街の皆様とは深い関りがあるからです。
<具体例>
そうした商店街から中小企業経営を支援する信用金庫が細やかにサポートを行っていることを知ることで、金融機関を志しました。
法人でお客様の仕事上のお金・資金繰りの悩みを解決する「金融支援」、そして経営の悩みを解決する「本業支援」さらに「経営改善支援」することで、安心して頂くことで、活気ある商店街・中小企業を支えたいと思いが強くなり、志望します。
<結び>
私は地域の個人と法人のお客様のために、熱意、真心、使命感を持って、豊かな生活と売上・利益を拡大して頂けるよう、尽くしたいです。

●なんで信用金庫?
<結論>
私はお客様とじっくり深く関わることができる信用金庫で働きたいです。
<理由>
信用金庫を志望する理由は、個人・法人のお客様一軒一軒にお伺いし、お客様一人ひとりが抱える課題を解決することによって、より深い信頼関係を築くことができるからです。
<具体例>
地域社会の発展・繁栄のためにつくられた 「公共的使命を持つ金融機関」として、 本気でお客様のことを考えて、お客様の売上・利益をあげて、経営者・従業員とその家族を幸せにすることに、仕事のやりがいが秘められていると考えました。
それは、直接的な会話を通して、お客様の個人的なお悩み、要望などをしっかり承り、職員の熱意とさまざまな商品・サービス・イベントを駆使しながら解決して、安心・安全豊かな生活に貢献したいです。
<結び>
地域の社会全体を明るく元気にすることにつながることから、信用金庫を志望しています。

●なぜ城南信用金庫?
<結論>
貴庫を選んだ理由は、私が地域のために信用金庫を志す中で、貴庫がお客様に対して最も真摯で献身的な姿勢に魅力を感じたためです。
<理由>
それは信用金庫の精神を受け継ぎ、貴庫の創業の志から、地域の庶民のお客様、中小企業の経営者で、本当に困っているお客様を助けるため、一貫して「ぶれない」経営に徹しているからです。
<具体例>
それは、小原鐵五郎元理事長の「貸すも親切、貸さぬも親切」の精神を守り続け「お客様のお役に立つ、正しい仕事をしている」ことに誇りを持ち、元本割れの恐れのある商品やお客様にリスクのある商品は、お客様のためにはならないとの信念で、一切販売しないことから、長年お客様の信頼を獲得されています。
なかでも、手厚い経営支援と金融商品・サービスに注力して、全国の信用金庫と協働して「よい仕事おこしフェア・ネットワーク・プラザ」によって、日本全国の中小企業のなかでビジネスマッチングできる可能性を拡げています。
さらに、お客様への「うめナビ」の掲載から、融資だけではなく「補助金申請支援」にも目を配り、「城南なんでも相談プラザ」による幅広い経営サポートする行動力が魅力です。
<結ぶ>
私は、熱意と誇りと良識をもって、貴庫の一貫して「ぶれない」経営で、地域のお客様を幸福に導く覚悟です。

●城南信用金庫でやってみたいことは?
<結論>
お客様応援課で事業者向けのお客様の渉外担当として、お客様に真摯な態度で向き合い、経営を安定化して頂き、地域の雇用を拡大してもらえるようサポートしたいです。
<理由>
コロナ禍で厳しい中小企業のために「人を大切にする経営」「思いやりを大切にする経営」で役に立ちたいからです。
<具体化>
そのためには、金融専門知識を学び続ける一方で、さらにお客様の業界・個々の課題に応じて解決できる専門知識・スキルを身につけながら、貴庫内のチームワークで結束を図りながら、日本の信金全体で情報共有に努めます。
とくに「よい仕事おこし」フェア(2022年12月東京ビックサイト)・ネットワーク(全国249の信金)・プラザ(羽田イノベーションシ ティ内)を積極的におすすめして、全国の信金の皆様とお客様を支え合うことで、お客様との強い信頼関係を築き、地域社会の発展に貢献します。
<結び>
将来は、貴庫の精神を継承しながら、後輩の育成にも力を入れながら、組織をまとめる存在となり、お客様応援課長、そして支店長として、チームをまとめながら地域に尽くしたいです。

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【就活モチスキゼミコーチが選んだおすすめ記事】

1.1面トップ 日銀、金利抑制へ資金供給拡大長期金利上限0.5%維持 綱渡りの異次元緩和

<リード文>
日銀は17~18日の金融政策決定会合で大規模な金融緩和の継続を決めた。長期金利の上限を0.5%とする長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)など政策の大枠は維持しつつ、投機筋の「空売り」に対抗するために金融機関に国債の購入を促す異例の資金供給に乗り出す。国債市場の機能低下など副作用が残るなか、10年に及ぶ異次元緩和は綱渡りが続く。

2023年1月19日 2:00 [有料会員限定]

<参考>黒田総裁、長期金利の変動幅「拡大必要ない」

日銀は17~18日に開いた金融政策決定会合で大規模な金融緩和策の維持を決めた。長期金利の許容上限は0.5%程度のまま維持した。市場では長期金利の上限を引き上げた22年12月に続き、日銀が再び政策修正に踏み切るとの観測が広がっていたが緩和の縮小は見送った。物価上昇率見通しは2022年度は3.0%、24年度は1.8%と22年10月公表時点から引き上げ、23年度は1.6%に据え置いた。
【関連記事】黒田総裁、国債大量購入「特別なリスクない」 会見要旨
黒田東彦総裁は午後3時半から記者会見した。長期金利の許容上限を0.5%程度のまま維持することについて、黒田総裁は「長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えていない」と述べ、大規模な緩和策を続ける考えを強調した。
物価見通し「上振れリスク大きい」
物価の現状について「目先、輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁の影響から高めの伸びとなる」と述べ、「物価見通しは上振れリスクの方が大きい」とした。緩和策を続けることによって「企業が賃上げをできる環境を整えることが重要だ」と語った。
新たに決めたのは国債利回りを押し下げるための追加策だ。銀行など金融機関が持つ国債や社債を担保に、日銀が低い金利で国債を購入するための資金を供給する「共通担保資金供給オペ」を拡充する。銀行などに国債の購入を促す。日銀の大規模な国債買い入れで債券市場の機能低下が進むなか、日銀が直接国債を買わなくても国債利回りの低下を促せるようにする。
資金供給オペ「金利を低位に安定」
黒田総裁は「長期金利を適正な形にして、低位に安定させる効果がある」と指摘した。さらに「ツールを拡充したというのはその通りだが、これが長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の限界を示しているということではない」と市場の修正観測を一蹴した。
マイナス金利政策や上場投資信託(ETF)の買い入れといった政策は維持した。
日銀は12月の決定会合で、企業の社債発行など金融環境に悪影響を及ぼす恐れがあることを理由に長期金利の変動許容幅を0.25%から0.5%に拡大し、大規模緩和を部分的に修正した。長期国債の購入額を従来の月7.3兆円から月9兆円程度に増額し、10年物国債を0.25%の利回りで無制限に毎営業日購入する「連続指し値オペ」の利回りを0.5%に引き上げる措置も講じた。
国債購入が急増「特別なリスクない」
ただ、市場では日銀が緩和路線を転換するとの観測が絶えない。新発10年物国債の利回りは日銀が上限とする0.5%を4営業日連続で上回った。日銀は金利の上昇を抑えるために10年債を大量に購入しており、8、9年物国債の利回りが10年債を上回るといったゆがみが残る。
黒田総裁は「(長期金利の変動幅を拡大する)運用の見直しからはさほど時間がたっていないので、これらの措置が市場機能に及ぼす影響を評価するにはなお時間を要すると思うが、機動的な市場調節運営を続けることで、今後は改善していく」との見通しを語った。日銀の国債購入が急増し、発行残高の半分以上を保有していることについては「何か特別なリスクがあるとは考えていない」と述べ、現在の金融政策は持続可能であると説明した。

2023/1/18 14:30 (2023/1/18 16:49更新)日本経済新聞 電子版
2023/1/18 14:30 (2023/1/18 16:49更新) 日本経済新聞 電子版

リスクは海外経済
会合後に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、22年度の物価見通しを10月公表時点の2.9%から3.0%に、24年度は1.6%から1.8%に引き上げた。23年度は1.6%のまま据え置いた。足元では政府・日銀が掲げる2%の物価目標を上回って推移しているが、政府による電気・ガス料金の負担緩和といった経済対策もあり「23年度半ばにかけて、プラス幅を縮小していく」とみている。
22年度の実質国内総生産(GDP)の成長率見通しは、10月時点の前年度比2.0%から1.9%に、23年度は1.9%から1.7%、24年度は1.5%から1.1%にそれぞれ引き下げた。欧米の利上げが続く中で、「グローバルな金融環境が一段とタイト化し、海外経済が下振れるリスクがある」という。

2023/1/18 14:30 (2023/1/18 16:49更新)日本経済新聞 電子版

2.1面 コロナ「5類」今春移行へ 最終調整、あす閣僚協議

<リード文>
政府は今春に新型コロナウイルスの感染症法上の分類を季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行する方向で最終調整に入った。岸田文雄首相が20日、関係閣僚と協議し、感染状況を見極めて判断する。医療機関や患者への公的支援などコロナ対策を大幅に見直し、屋内でのマスク着用を原則不要とする方針だ。
移行時期は自治体や医療機関の準備に配慮し、4~5月とする案がある。感染「第8波」では10万~20万人ほどの新規感染者が続き、死者数も過去最多水準にある。緊急事態宣言などの厳しい行動制限を伴わずに乗り切れれば、4年目に入ったコロナ禍は転換点を迎え、社会経済活動の正常化へ大きく前進する。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用
2023/1/19付 日本経済新聞 朝刊より引用

感染症法は新型コロナを「新型インフルエンザ等感染症」に分類している。入院勧告や外出自粛要請などが可能で、結核などの2類以上に相当する。
5類になった場合、コロナ対策で始まった危機対応の多くはなくなり、通常医療に移行する。現在は感染者に原則7日間、濃厚接触者に原則5日間求めている待機も不要になる。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用

3.2面 <社説>日銀は政策を精査し丁寧な説明に努めよ

<リード文>
日銀は17~18日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和の維持を全員一致で決めた。市場では2022年12月の前回会合で日銀が0.5%に広げた長期金利の変動許容幅を再拡大するなどの観測も広がったが、修正は見送った。
日本で物価上昇の圧力が高まる一方、景気減速に配慮して欧米の主要中銀が政策金利の引き上げペースを落とし、大幅な円安も一服した。日銀は緩和の効果や課題を精査し、丁寧に政策姿勢を説明して混乱の防止に努めるべきだ。

日銀は短期金利をマイナス0.1%、長期金利の指標となる10年物国債の利回りを0%程度に誘導するイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を維持。政策金利のフォワードガイダンス(先行き指針)なども据え置いた。
一方で民間銀行に国債の購入を促すよう、日銀が低金利で資金を供給する措置の拡充を決めた。日銀が直接に国債を買わなくても長期金利が下がる効果を狙った。
公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」は22年度の消費者物価上昇率(生鮮食品を除く)の見通し(中央値)を3.0%、24年度1.8%と、昨年10月時点よりやや引き上げた。
24年度の上振れは「経済対策による押し下げの反動」として、電気料金などの上昇抑制策が期限切れとなる要因を指摘した。
黒田東彦総裁は2%の物価目標について「持続的、安定的な達成が見通せる状況にはない」と述べ、賃金上昇を伴う物価上昇の実現へ緩和を続ける意志を示した。

消費者の物価観は変わりうる。モノやサービスの値上げや賃上げが想定以上に広がる可能性もある。変数の多い内外経済を見据え、緩和の効果と副作用を点検して、柔軟な政策対応をとるべきだ。
市場との対話も課題だ。前回に黒田総裁らが金利変動幅の拡大を「実質的な利上げ」とする見解を変え、市場の不信感は増した。
新発10年物の国債利回りは4営業日連続で、日銀が上限とした0.5%を超す水準に上昇(価格は下落)した。日銀が変動幅を再拡大したり金利操作を抜本見直ししたりするとの思惑からだ。政策の現状維持を受けて長期金利は急低下したが、市場が政策の変更を催促する展開はなおも起きうる。
次回3月9~10日が黒田総裁の任期満了前で最後の政策決定会合だ。率直に政策の意図を伝える姿勢を貫いてほしい。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用

4.5面経済・政策 訪日客12月100万人超す 137万人、コロナ前比54%に回復ホテル・百貨店、消費活発 昨年通年は383万人

<リード文>
新型コロナウイルスの水際対策が2022年10月に本格緩和され、インバウンド(訪日外国人)の回復が鮮明になってきた。22年12月の訪日客数は137万人で、コロナ前の19年同月の54%に戻った。22年通年では約383万人で19年の12%とはいえ前年の約16倍だ。中国人客の動向など不透明要素はあるが、ホテルや百貨店などは関連消費が活気づいている。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用
2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用

日本政府観光局(JNTO)が18日発表した22年12月の訪日客数は21年同月比では113倍に増えた。100万人を超えたのは20年2月(約108万人)以来となる。
国・地域別では、韓国は45.6万人となり、往来が落ち込んでいた19年12月比で84%増えた。米国は10.9万人で同24%減まで回復した。中国は3.3万人で同95%減だった。22年10~12月の訪日客数は約280万人と、19年の同じ時期の38%に達した。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用

5.14面ビジネスぶっぐBiz解剖(上)任天堂、悩む「スイッチの次」「億ゲー」と一線 1.2億台販売、歴代ゲーム機で最多視野

<リード文>
任天堂が成長の踊り場を迎えている。主力の「ニンテンドースイッチ」の累計販売は1億2000万台を超え、家庭用ゲーム機として過去最高を更新する可能性も出てきた。「マリオ」に代表されるソフトも好調で業績は過去最高水準で推移する。ただ、浮沈を繰り返してきたのが任天堂の歴史だ。近い将来の主力機の代替わりに失敗すれば停滞が待ち受ける。利用者が1億人を超える「億ゲー」の台頭などで激変するゲーム業界でどう生き残るのか。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊より引用

6.15面ビジネス 伊藤園、茶葉全量を契約農園から調達
主力飲料、安定供給狙う 敷島製パンは国産小麦2割に上げ

<リード文>
食品メーカー各社が安定生産へ向けて原材料調達の見直しを進めている。伊藤園は2023年度にも国内で販売する緑茶飲料「お~いお茶」の主力商品で原料すべてを契約農園などで栽培した茶葉に切り替える。敷島製パンは30年までに国産小麦の比率を22年の14%から20%に引き上げる。農業の担い手不足や原材料調達の地政学リスクに備える。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊

7.15面ビジネス 次世代燃料、アジアに的 IHIとGE、アンモニアで火力発電 脱炭素「移行期需要」大きく

IHIと米ゼネラル・エレクトリック(GE)は18日、二酸化炭素を燃焼時に出さないアンモニアを燃料に発電するガスタービン開発で提携すると発表した。IHIのアンモニア燃料のノウハウとタービン世界大手GEの技術を持ち寄り、火力発電所などでアンモニアだけで発電できる技術を開発する。火力発電所が多く代替需要が大きいアジアで、火力発電の燃料転換を図るという脱炭素「移行期」の需要を取り込む。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊

8.29面経済教室 脱炭素へ何が必要か 安全保障強化と同時推進を森晶寿・京都大学准教授

<リード文・一部引用>
脱炭素化は、化石燃料資産への投資の減少・撤退や脱炭素技術・製品の生産に必要な資源への需要を喚起し、インフレ(グリーンフレーション)を引き起こした。産油国ロシアによるウクライナ侵攻と欧米日のロシアへの経済制裁、資源国の自国利益優先主義の広がりは、エネルギー・資源価格の高騰に拍車をかけた。

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊
2023/1/19付日本経済新聞 朝刊

他方、再生可能エネルギー、特に風力・太陽光発電は気象条件や立地に大きな影響を受ける。しかも発電設備の対外依存度、特に中国への依存度は年々高まっている。中国企業は大規模投資や外国企業との技術提携を通じて国際競争力を高めており、太陽電池やその生産設備だけでなく、風力発電タービン、蓄電池や超高電圧送電線、電気自動車(EV)や車載電池でも世界の市場を席巻してきた。
欧米は経済力や技術力を生かし、脱炭素と安全保障の統合により、気候変動対策と安全保障のジレンマを乗り越えようとしている。
<ポイント>
○先行者利益得られるビジネス環境整備を
○量産技術開発とビジネスモデル変更カギ
○自国利益優先すれば安全保障にも悪影響
もり・あきひさ 70年生まれ。京大博士(経済学、地球環境学)。専門は持続可能性移行研究、地球益経済論

2023/1/19付日本経済新聞 朝刊

以上
ご精読、どうもありがとうございます。
毎日コツコツ進めていきましょう!
就活モチスキゼミコーチ 山内康義

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・就活に時間を割くと学業が疎かになってしまうのが心配
・インターンシップについて
・本当は何がしたいのか、自分が得意なのは何か、わからない
・自分を知ることと社会を知ることが大切だといわれますが、どうやったらいいのか
・自分にふさわしい会社かどうかを判断するのが難しい
・なんの仕事がやりたいのかわからない
・どの企業を受ければ良いかわからない
・自分が今後何がしたいかわからない
・自分にどんな仕事が向いているのか
・様々な企業の中から自分に合った企業をどうやって選んだらいいだろうか
・選んだ企業が正しいのだろうか
・どんな仕事をしたいのかもわからない
・これからどんな仕事をしたいのか、まったくわからない
・目指したい企業が決まっていない
・入りたい企業・やりたい仕事が見つからない
・やりたい仕事がない不安
・自分に適している企業はどこかわからない
・行きたい企業が明確に定まらない
・やりたい仕事が見つからない
・やりたいことが見つからない
・会社が多すぎてどう選んでいいのかわからない
・自分に合った企業をどう見極めたらいいか不安を感じている
・何が自分にとって大切なのか、自分にとって絶対に譲れないことは何かを見つけるには
・自分の価値観を見つめてゴール設定をするには
・自分の価値観にあった企業に就職するためにはどんな仕事をすればいいのか
・就職活動において企業を選択する場合のポイント
・失敗しない就活
・ちゃんと内定を取れる自信がない
・就活のことがなんとなく気になり始めたけれど、何から始めればいいのかわからない企業選びのコツ
・やりたいことが何なのか、一緒に探してくれる人がいない
・就活ができない悩みの原因への対処法
・どんな心構えでキャリアの第一歩を踏み出せばいいのか?
・就職観は「楽しく働きたい」ですが、実現するための企業選びについて
・やりがいのある仕事ができるために、大手企業にはこだわらないのですが
・企業研究のやり方がわからない
・業界・企業研究が不十分
・企業が業界の情報収集ができない
・就職活動の第一歩は自分を知ることと言われますが、自己分析のやり方について
・なぜ、面接を通過することができないのか
・面接でのストレス(質問に対して何が正解かわからない)
・面接が不安だ
・口下手で面接が上手くできるかわからない心配
・面接練習をどうやったらいいのか
・面接が通過するかわからない
・面接では本音を話すのか
・面接が苦手だ
・面接に対する準備不足の不安が大きい
・どんな質問をされるのかわからない
・志望動機を書かなければいけないのが大変
・誇れるガクチカがないのですが
・自分の強みをうまくアピールする方法
・ESではどんなことを書くのだろう
・ESが通過しない
・ESで何も書くことがない
・ESがうまく書けない就活生、
・受からなかったらどうしたらいいか悩む
・選考試験でESに課題があり通過できない就活生 など…

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