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「転校」はわるいことでしょうか。ネガティブなイメージを持っていませんか?

こんにちは、ニュースク編集部のTです。今回も進学相談会で中学生や保護者の方とのお話する内容の中から抜粋して記します。

進学先を決めるのが怖い

不登校を経験している中学生からこのような悩みを何度も聞いてきました。何が怖いのか聞いてみると「行ってまた登校できなくなることがこわい」と答えてくれました。
なぜこわいの?と重ねてたずねます。「行けなくなったら人生が閉ざされる」「親や先生に迷惑がかかる」多くの場合このどちらかを理由にしていました。

大人ですら「転職」をする

私はこのようなご相談を受けた際は必ずこう言います。「大人だって転職するよ」と。2019年12月発表の厚生労働省の調査によると25~29歳の転職経験率は44.9%、30~34歳では64.1%にもなるそうです。
中学生の皆さんより倍以上の人生を歩んできた大人たちでも「会社に入ってみたけど合わなかったから辞めたい」と考えるのです。事前に聞かされていた条件と違った。会社や業務内容は素晴らしいが同僚とのソリがどうしても合わなかった。より良い条件で自分を雇ってくれるところが見つかった。転職にも様々な動機があると思います。大人ですらこうなのですから高校生が「入学してみたけど合わないから辞めたい」と考えるのは何もおかしいことではないのではないでしょうか。

「高校選択が今後の人生の全てを決める」という思い込み

「進路選択」という言葉があります。ですがそれは必ずしも「高校3年間どこに通い続ける?」という意味でなくても良いのではないのでしょうか。
進学先の高校を決められない中学生と保護者に対して私はこう言います。「来年の4月から7月までの4カ月間だけどこに通うかという気持ちで大丈夫だよ」と。大人ですら転職をするんだよ、入ってみた高校が合わなかったと感じることは何もおかしいことじゃないから安心していいよと。

どれだけ高校や先生たちが素晴らしくても、一緒に入ってきた同級生にどうしても合わない子がいる。残念ながらありえることです。

もちろん積極的に転校を勧めるつもりはありません。入ってみて馴染めるようならその高校で卒業まで過ごすに越したことはないでしょう。しかし合わなかった場合に「転校」という選択肢をもつことについて生徒はもちろんのこと、保護者にもネガティブなイメージを持ってほしくはありません。

前向きな「もっと自分に合った環境を探そう」という感情が転校という選択を視野に入れるのであって、それは逃避行動ではありません。また、単位制の高校であれば転校の際にそれまで取得してきた単位はそのまま引き継ぎが可能です。「転校」は「やり直し」ではなく「続きから」です。
転校についてはこちらに詳細を記載しておりますので是非ご覧ください。退学・休学は待って! 「転入学」で高校を続ける道

最初の話に戻ります。
「行けなくなったら人生が閉ざされる」
これは転校という選択をあらかじめ頭に入れておけば少しは悩みが軽くなるのではないのでしょうか。

「親や先生に迷惑がかかる」
こちらは保護者の方が「転校」に対するネガティブなイメージを払拭し「転校は悪いことじゃないよ」と保護者がお子様に言うことで安心感を与えられるのではないのでしょうか。

私が過去に相談を受けた保護者の中にはこの話をしたあとすぐにその進学相談会で「合わなかった時の転校先」まで決めた方もいらっしゃいました。

以上が皆様にお伝えしたかった「転校」についてのお話になります。
一例として参考になれば幸いです。


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