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#5 サクッと面白い授業(英語)
短い問題を(なるべく)理屈で考え、答えを出していくシリーズです。
今回は東京大学の2017年の問題です。和訳問題に改題しています。
thatを明示して、(A)を和訳しなさい。
We have a handy set of words to describe our nearest relations: mother, father, daughter, son, uncle, aunt, cousin, although (A)that's as far as it goes usually in contemporary Western society.
![](https://assets.st-note.com/img/1682755038665-MZxCZbDxhR.jpg?width=1200)
単語
handy:便利な
describe:説明する、表す
nearest:最も近い
relation:関係
![](https://assets.st-note.com/img/1682755053095-ak6UeXgBIm.jpg?width=1200)
ヒント
(1) as far asという比較表現が登場する。比較で重要な考え方は以下の2点。
He has as many books as I. という英文に対して
① 比較表現はすべて後付け。元々はHe has many books. という英文。
② 比較表現は2文を合成している。He has many books.とI have many books.という2つの文を合成している。
では、この英文ではどんな2文が合成されているだろうか?
(2) 形容詞や副詞は、goodやbadのように評価を示すものが多い。
しかしそれが比較表現になると状況が変わる。
He has many books.では文字通り「彼は多くの本を持っている」になるが
He has as many books as I.だと、
・私が多くの本を持っている場合 ▶️ 彼も多くの本を持っている
・私がほとんど本を持っていない場合 ▶️ 彼もほとんど本を持っていない
といった具合に、比べる相手次第で評価が変わる。訳をする際に、
形容詞・副詞を名詞として訳すと理解しやすい。「多い → 多さ(数)」。
では、この英文の「far:遠い」はどう考えたらいいだろうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1682755366345-gQ2eZMWfQz.jpg?width=1200)
ヒントに対する解答
(1)「That's far.」と「it goes far usually in contemporary Western society.」の2文が合成されている。
(2)「far:遠い」を「離れていること(距離、範囲)」と考えると、
「その便利なまとまった言葉の範囲」=「現代の西洋社会での通常の範囲」となる。
最後に、althoughという逆接語に注目する。
前には「handy:便利な」というポジティブな単語があるため、
although以下の内容をネガティブなものとしてまとめる。
![](https://assets.st-note.com/img/1682755491922-rFv6zxo9DW.jpg?width=1200)
答えと和訳
答え:
最も近しい関係を表す便利な単語のまとまりは、現代の西洋社会での通常の広がり程度でしかない。
(補足)mother, father, daughter, son, uncle, aunt, cousinくらいしか、最も近しい関係を表す単語がない。
和訳:
我々は、母、父、娘、息子、叔父、叔母、いとこ、という最も近しい関係を表す便利な単語のまとまりを持っている。ただし、それは現代の西洋社会での通常に広がっている程度でしかない。
本日はここまで。
説明が長く、全然サクッとしていませんでしたね…すみません。
ここまで読んでいただきありがとうございました!