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【23卒内定者NEWONEセミナーまとめ】『若手離職率7%を実現させる新人育成3.0』第一、二部

こんにちは!NEWONE内定者の青木美奈です。

今回は、株式会社NEWONEの大人気無料セミナーまとめ第二弾と題しまして、『若手離職率7%を実現させる新人育成3.0〜法政大学 田中研之輔氏×NEWONE〜』のダイジェスト版をお届けします!

今の時期は私たち23卒が入社する来年度、2023年の新入社員研修のプログラムを検討していらっしゃる企業様も多いと聞きました。そこで、今回はダイジェスト版で、23卒として入社予定の内定者である私の視点から、こんな新入社員育成を受けたらどう感じるのか?!という視点も含めて、お伝えしていきます!


セミナーの内容は大きく3つです。

第一部 「イマドキ若手世代の傾向とエンゲージメントの重要性」

若手離職を防ぐために、まずはイマドキの若手の傾向とエンゲージメントが重視されている背景などを見ていきます。

第二部 「キャリア自律の観点から見るこれからの時代に求められる新入社員育成のあり方」

キャリア開発の第一人者である法政大学の田中研之輔教授をお迎えし、若手離職率7%を実現するためのポイントを具体的事例を用いてご紹介いただきました。

第三部 「2023年に向けた新入社員育成の変革ポイント」

パネルディスカッション形式なので、私が23卒内定者として感じた感想を付け加えながらお伝えしていきます。


今回の記事では、第二部についてご紹介します。第一部の内容は前回のnote投稿でまとめております。

『Z世代の特徴を活かした新入社員育成の4Step』セミナーまとめはこちらから


第二部「キャリア自律の観点から見るこれからの時代に求められる新入社員育成のあり方」

これからの時代は、キャリア自律が求められています。新入社員の離職率を下げるためには、新入社員育成を変えて、自律型のキャリア育成を推進することが重要と言われています。新人がキャリアオーナーシップを持てるように応援する育成を作るためのポイントをNG事例集とOK事例集を交えながら見ていきます。

まずは、これまでの新人育成の採用と育成を確認します。新人は、採用からの連続性の中で入ってくるため、採用から育成まで、継続的に検討していくことが必要です。

新人育成1.0では、一括採用とメンバーシップ型の育成が行われていました。これは画一的な採用と育成方法です。23卒内定者の私は、就職活動を通して、田中先生のご指摘通り多くの企業が一括採用とメンバーシップ型の育成が主流である現状を肌で感じました。

新人育成2.0では、新卒通年採用と主に理系の職種向けにジョブ型の育成が行われていました。コロナ禍前はこの育成手法が主流になりつつあり、例えば、エンジニア職は新人もプロフェッショナル採用をして特定の職種での活躍を後押ししていたそうです。

その後、コロナ禍となり、新人育成3.0が誕生しました。これは、ハイブリッド採用と複線型キャリア形成から成り立っています。今の学生、新人が就職活動の際に見ているのは、福利厚生ではなく副業ができるか否かです。また、転勤の可能性がある総合職ではなくエリア採用、エリア総合職が人気です。自分のキャリア形成を考えて、転勤がある企業を元々受けない学生も多くいて、実際に私の後輩で24卒就活をしている学生は、転勤はしたくないから転勤のない職種、企業を見ている、と言っていました。転勤の有無は働くことと違う、と考える人もたくさんいるかもしれませんが、イマドキの若者は副業、転勤の有無といった自分のキャリアを組織主体ではなく自分主体で考えている、という情報は知っておいて損はなさそうです。


ではここで、新人育成のNG事例集を見ていきます。NG事例は3つあります。

NG事例集

1. 長時間基礎スキル伝達

基礎的なスキルを新入社員に教えるためにかける時間が長すぎると、逆効果です。基礎的スキルの研修は動画資料などを作成して新人に視聴させる研修手法をとっている企業も多いですが、新人が動画を流しながら他に何をしているのかはわかりませんよね。長時間の基礎スキル伝達は、新人に画面の前でマルチタスクをさせる余裕を持たせてしまうため、長すぎるのは逆効果です。

2. 会社方針理解への一方的な伝達

オンラインで一方的に会社方針を伝達するのは注意が必要です。会社の方針に熱い想いを持っていて、新入社員に伝えたい、理解してほしい、という気持ちはわかりますが、時間をかけすぎていたり、一方的に伝えていたりしても定着には繋がりにくいです。小学生の頃、夏休み前の全校集会で校長先生の話が長すぎてつまらない、飽きた、という感情を抱いていたのと同じです。できるだけ端的に伝えなければ、飽きっぽい若者は飽きてしまいます。

3. Z世代の情報収集スピードを理解していないプログラム

Z世代は、情報収集のスピードがとても早いです。ゆっくりとしたテンポで丁寧に話すよりも、早く必要な情報だけを抽出して話す方が人は心地よく感じるそうです。私も大学のオンデマンド授業動画で丁寧に話してくださる先生の授業は、基本的に1.5倍速から2倍速で視聴して、重要な部分だけ繰り返し視聴したり、速度をゆっくりにしたりしていました。もし、ゆっくり丁寧な研修を行いたい場合には、その速度で研修をする意味をしっかりと新人に伝えることで、企業に対する疑念を抱かせないことが重要です。


まとめると、イマドキの若手は、短的に効率よく研修をこなし、早く現場にでたいと思っているのです。最近は学生のうちから企業で長期インターンを経験しているメンバーも新人には多いため、全員一律に基礎スキル伝達をされると、「この企業じゃなかったな」、「物足りないな」、と感じさせてしまいます。最初のミスコミュニケーションが長期的な定着から遠ざかる要因となるので、注意が必要です。


では、新人の離職率低下のためには、何が求められているのでしょうか。

新人育成のポイントは、キャリア論の理解とキャリア開発のサポートこの2点です。

最新のキャリア論とは

近年、SDCs (Sustainable Development Careers) という考え方が注目されています。これは、キャリアを持続的に作ろう、というもので、それを新人にも伝えていくことが重要です。ここでいうキャリアは自律型キャリアです。「自律」とは、個人と組織のより良き関係性を作り出す行為のことを言います。チームでやることを新人にも期待しているということを伝え、新人自身が「自律」していきたい、と思わせることがポイントです。「まずは覚えてね」、と接するよりかは、「どんどんやってみよう!」と挑戦を応援することで成長します。

自律的なキャリア形成とは、プロティアン(=変幻自在)なキャリアでもあります。これは、変化に適合しながら、自ら主体的にキャリアを創るという考え方です。これまでの経験を生かしてどんな形にでもなれるよ、組織を生かしていくことだよ、と新人に伝えること、「みんなが主人公」、というメッセージがZ 世代に刺さります。

確かに私もそうやって言われたら、やる気がみなぎってきて、この組織で頑張ろう!と前向きに思えるようになります。


キャリア開発のサポートとは

新人のプロティアンなキャリア開発をサポートするために、育成の継続とキャリアオーナーシップの推進が重要です。


育成の継続は、採用後も育成を継続するということで、キャリアロールモデルを3年後、5年後と新人に見せていくことが効果的です。ここでは、「二毛作モデル」が重要で、採用の段階では、無限定社員として様々な仕事から「強み」を発見し、その後は、見つけた強みを自社で生かしてもらうために目標を組織内で共有する、などが効果的です。

キャリアオーナーシップの推進は、キャリア資本の可視化、それを生かす可能性を示すことが重要です。新人の定着を促すために、まずは3年間、プロフェッショナルスキルを磨くとともに、組織の中での関係性も育ていくことがポイントです。

入社後、新入社員は組織から求められる自律と自分たちの現実とのギャップに苦しみます。その時に、自律することによって、キャリアがこんなに豊かになる!と伝えることが効果的です。働きながら生きていく、よりよく生きていくために働く、という考え方がZ世代には刺さります。

実際に私も、自分の人生を豊かにするために、自己実現のために働きたいと考えているので、キャリアが豊かになる、と言われたらワクワクして前向きに働くことができそうです。


ではここで、新人育成のOK事例集を見ていきます。

OK事例集

1. 短時間実践スキル伝達

これはNG事例集の一つ目の反対ですね。短時間で実践的なスキルを教えることが、早く現場で活躍したい、という若手のニーズに合っています。

2. 組織内のキャリア形成の具体的伝達

キャリア資本の可視化の一環として、ここから何ヶ月、何年でどこまで成長できるのか、うまくいくのか、をしっかりと伝えることで、キャリア形成に意味づけをしていくことが重要です。

3. Z世代の情報収集スピードで、「まかせる」プレゼン方式

Z世代の情報収集スピードは早いので、教えるよりもやらせてみる研修も効果的です。何かを教える、伝える際は、Z世代の情報伝達スピードに合わせることで、飽きさせない、他人事にさせない、他のことをやるような余裕を与えないことが重要です。その上で、新人だからできない、とやらせる前から決めつけるのではなく、「まかせる」プレゼンをさせてみましょう。

これまで見てきた通り、これからの新人育成は、組織内キャリア型ではもう続きません。組織内キャリアから自律的なキャリアへ方向転換をすることが重要です。時代変化に合わせて、今、新入社員育成を変えていくことが重要です。新人が求めているプログラム開発をする、作り上げるという意識で、新人社員育成を考えてみてはいかがでしょうか。

第三部に続く


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