【短編小説】エモいデザートはワインのあとに第1話
まえがき
先日、Barニューノマンをオープンした私ですが、本当に沢山の方からお祝いの色紙を頂きました!
本当に本当にありがとうございました!
そんな中、お一人だけ異色のお祝いをくれた方がいます。それは、うさうさんです。
内容的には、BARニューノマンおめでとー!というものと、小説のタイトルだけ作っといたから後は宜しくねー!的なもの。
お祝いに紛れて、そんな無茶振りある?!(笑)
白さんのサークル内で、小説の設定に関するリクエストもあり、どうやらBLものにせよとの事、、
いやぁ、、そもそも小説も書いた事なければ、BLの世界なんてよく分からないし、、、
そんなのできるわけ、、、
いや、、、
やってやろうじゃないの‼️
売られたケンカは、勝算があれば買うのが私の流儀。
それに、アッコさんも、フリーザさんも、ピスタチオさんも、なんだか私の界隈でソッチ系の小説書くの流行ってるみたいだし、、
奇しくも2日おきだなぁ。オイラは一日遅延したけど、、、
※白さんさのーとさん記事も追加です!
さぁ、小説を書くにはボキャブラリーの少ない私ですが、全力でいきますよ!
という事で、衝撃の処女作
「エモいデザートはワインのあとに」
この短期間で、書き下ろしました!
要はオッサン達の絡みストーリーなので、苦手な方は直ぐにこのページを閉じて下さい!
好きな方は、ティッシュのご用意を!
そして、これは完全にフィクションです。実体験は一切含まれておりませんのでご注意を!
いや、これだけはマジですよ!
ではでは、どうぞ!
エモいデザートはワインのあとに
私の名前は乳野 満男(にゅうの みつお)。
20代の時に、一大決心で脱サラをして、念願だったBarの経営をやっている。
カウンター8席だけの小さな店舗で、オープン当初は客入りが悪かったものの、常連客達の支えで今は漸く軌道に乗ってきている。
常連客の中には、作曲をやっている人、美声のシンガー、白物家電を扱っている人、主婦、漫画家など多種多様な人種がいる。
そんな常連客達の中でも私は、猿時(さるとき)さんというダンディなオジ様に、特に懇意にして貰っていた。
猿時さんは来店すると必ずワインを注文し、グリンピースをツマミにしていた。
いつも気さくに話しかけてくれて、楽しい話題に尽きない人だ。
猿時さんは高身長で、薄顔のイケメン、若い頃はさぞかしモテたであろう見た目をしている。
芸能人だと中尾明慶似といったところか。
たまに見せるアンニュイな表情がとても渋く、彼の人生が決して平坦なものではなく、どこか影を感じさせるその雰囲気もたまらない。
ただ、頭はハゲている。
そこも彼のセクシーさを増幅させるポイントの一つであろう。
その日はいつも通り店を切り盛りし、もう間もなく閉店の時間となった。
他の客は既に退店していて、店には私と猿時さんの2人になっていた。
「猿時さん、今日もご来店ありがとうございました。そろそろ閉店のお時間となりますが、、」
「あぁ、もうそんな時間か。そういえば、乳野くんは今日、誕生日だったよね?閉店間際で申し訳ないけど、ボジョレー入れてよ。俺からの奢りだ。」
猿時さんが私の誕生日を覚えていてくれた。まさかのサプライズでとても嬉しかった。
「ありがとうございます!そしたらお言葉に甘えて、店はクローズにして、2人でワインを楽しみましょう。」
私は店頭の看板を裏返し、CLOSEにした。
「乾杯!」
私は猿時さんとカウンターで横並びになり、ワインを飲みながら、談笑をした。
彼のウイットに富んだ冗談混じりの話は、聞いていて本当に楽しい。
Barのマスターという職業柄、客の愚痴を聞かされる事はしばしばあったが、彼の場合は違った。
“時が止まればいいのに“
そう思える程に至福の時間だった。
3本目のボジョレーが空きそうになった頃、猿時さんが私の事をじっと見つめてきた。
「乳野くん、、、」
「はい?どうされました?」
「あのさ、、俺と、、、」
「俺と、、、?」
「やらないか?」
「えっ、、、何を、、、突然、、、!?」
突然の誘いに私は困惑した。でも、正直な所、そう言ってくれて嬉しかった。男性に対してこんな気持ちになったのは、初めてだ。
「俺じゃ役不足かい?」
「いえ、そんなことは、、、でも僕、男性同士でその、、そういった経験は、、なくて、、、。」
「おっと、じゃあ今日は君にとって、もう一つの誕生日になるって事だね。」
「え、、、、、」
「いいから、俺の目を見て。今夜、俺のものになれよ。」
「は、、、はい、、、」
「それでは、新しい君の誕生日に乾杯。まずはテイスティングといこうかな。」
猿時さんはそう言うと、ワインを口に含み、私の顎を掴んで、そのままワインを私の口に注いだ。
ソムリエが注ぐワインの様に、繊細で芳醇な口当たりだった。
猿時さんが注いだワインは、血液のように私の体中を駆け巡っていった。
「さぁて、ボジョレーを堪能したし、食後のデザートといこうかな。」
猿時さんの赤いマシュマロが、私のマシュマロに触れた。
歳の割に、柔らかく、とろけてしまいそうな、優しい感覚だった。
閉ざされた私のスタジアムのゲートは開かれ、猿時さんがドリブルで突破をしてくる。
マルセイユルーレットを披露しながら、フィールドを駆け回る。
じゅるる、、ちゅっぱちゅっぱ、、れろれろ、、、
あぁ、この口撃だけでどうにかなってしまいそう、、もう、、こんなの、、イエローカードだよ、、
ジダンのような鮮やかなプレイに、決められた得点は、ハットトリックどころではなかった。
縦横無尽に駆け回る彼を、もう誰も止める事はできない。
猿時さんは、ゆっくりと私のベストとワイシャツのボタンを外していき、上半身が露わになった。
「は、、恥ずかしいです、、、」
「へぇ、身長のわりに可愛いのついてるじゃん。このミンツの味はどうかな?」
ナメクジの様に、ゆっくりとじわじわとねちっこく、私の浮島周辺を這う、、、
「あぁ、、やだ、、焦らさないで、、、」
「可愛い声で鳴くじゃないか。そんな事されると、もっと焦らしたくなっちゃうな。子猫ちゃん。」
「もう、、、猿時さんのイジワル、、、にゃん、、」
猿時さんは私のミンツを、こっくりさんのコインのように、ゆっくりとゆっくりと指先でなぞって行き、舌先でツンツンと刺激した。
ビビッ!!ビクン!!
全身に稲妻が走った。
「ああああああ、、、!!!」
東京ドームシティ、ラクーアのジェットコースターの名はサンダードルフィン。
雷に打たれた私は、サンダードルフィン。
空を無作為に泳ぐイルカになった気がした。
猿時さんの腕は優しく私を包み込み、気づけば心も体も、その全てを彼に委ねていた。
優しく弄ばれるたびに、快楽の海に溺れそうになる。
こうして、2人はいつしか、生まれたままの姿になっていた。
猿時さんは少し筋肉質で、引き締まった体をしていた。私はその肉体美に目を奪われてしまった。
硬い肌と肌が触れ合う。
猿時さんの形状記憶合金は、真っ直ぐに天を見つめ、ヘラクレスオオカブトのようだった。
私をカウンターに座らせ、中腰になった猿時さんは自身の兜と私の兜を重ね合わせる。
兜を重ね合った経験など、幼い頃に遊んだムシキング以来ではないだろうか。
猿時さんの優しい手のひらに包まれ、二匹のカブトムシは、互いの勇ましさを競うかの様に、ツノとツノを突き合わせた。
くっぷくっぷ、、、、、ぎしぎし、、、、しゅこしゅこ、、、
「だめ、、このままだともう、、、、、」
「まだダメだよ。お楽しみはこれから。」
そう言うと猿時さんは、私を壁際に後ろ向きに立たせ、お尻を突き出させた格好にした。
「じゃあ、いくよ。」
「えっ、、僕、、怖いです、、、。」
「大丈夫、ゆっくり呼吸をして、リラックスして、、。」
猿時さんの日本刀が、私のさやの中に収められようとする。
「いっ、、、痛い、、、」
「大丈夫だから、、力を抜いて、、、」
私が力を抜いた瞬間、、
カシャーーン!!
日本刀はさやの中に収められた。
猿時さんの温もりをダイレクトで感じる。
あ、、温かい、、、
別々の存在だった私たちは、今一つになった。
ぬぷぬぷ、、、ちゅぽちゅぽ、、ぐぶぐぶ、、
幾度となく刀は抜かれ、さやへと収められる。
「はぁ、、はぁ、、もうダメ、、、壊れちゃうよぅ、、、」
「乳野くん、、俺も、、、はぁ、、はぁ、、、もう、、そろそろ、、、うっ、、、!!」
雄しべから解き放たれた花粉は、雌しべを待たぬ洞窟の中へと広がっていった。
菊の花からは、朝露がこぼれていた。
愛の雫を振り絞り、果てた後の猿時さんが、私に微笑みかける。
「もう一つの誕生日おめでとう。」
「あ、、ありがとうございます。僕、とっても幸せな気分です!」
こうして2人はエモい体験の末、結ばれたのだった。
朝日が差し込む頃、猿時さんは店を後にして行った。
その後ろ姿は、どこか寂しげだった。
———
その翌日以降、猿時さんが店に現れる事は無かった。
ひと夜の関係だったのかと寂しい気持ちになった。
でも会いたい、会いたい、、会いたいよ、、、
また、、、会えるかな、、、
幾日を時を重ねても、その瞬間はやって来なかった、、
しかし、1年後、彼が私の目の前から消え去った理由が明らかになるのだった。。
次回、うさうさん書き下ろしの第2話に続く!
キャスト
・乳野 満男役:ニューノマン
・猿時さん役:モンキータイムさん
こいつに小銭でもめぐんでやろうか。そう思われた神のようなあなた!大変ありがとうございます(ノ∀`*)