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人は自分しかみていないのかも

子どもの頃から繰り返し観てきた大好きな映画。
台詞は完コピしてる。
DVDがあるのにテレビ放映は必ず観る。
何度観ても飽きることはない。
中年に該当する年齢になっても新しい発見がある。

子どもの頃はある登場人物を「冷たい」と感じていた。
30代ではその子の気持ちが理解できるようになった。
この前観たときは「そういう人もいるよね」とそのシーンを観ても何の感情も湧かなかった。

どの感情が正しいとか優れているとかではない。
どの年代に感じた思いも紛れもなく私のものだ。

小さい頃は確実に主人公目線で作品を観ていた。
主人公の感情に同調し感情の波を一緒に味わった。
30代では主人公以外の目線に立てた。
この前は完全に親目線だった。

作品は何も変わっていない。
変わったのは私の方。

頑固で「変わらない(変われない)」と定評のある私ですら立場や年齢や環境の影響を完全に排除することはできないのだ。

この作品はとにかく偉大だ。
子どもから大人まで楽しめる。
キャラクター、ストーリー、音楽、色彩、全てに余念がない。

一番すごいところは私にとって鏡の機能を果たしていること。
これを観ることで自分の変化を感じられる。
きっとこの先も新しい発見があるに違いない。

結局のところ、私はこの作品を観ているようで観ていないのかもしれない。
本当にみているのは自分の投影だけだ。

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