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“いじめっ子”がCEOになったゴールドマン・サックス/構造転換を拒む「習近平思想」、米国の生産・開発も滞る/“借金大王”孫正義、ARMを上場した途端に含み損


CEOの趣味はDJとBJ
女性と俊英たちが続々退社

 「この世の支配者」のような顔をしていたウォール街最強の投資銀行、ゴールドマン・サックスが大揺れに揺れている。震源地は、デービット・ソロモンCEOその人だ。「ニューヨーク・マガジン」誌が詳細にレポートする(8月11日付)。嫌なヤツである。部下に話すときは、いつも叫んでいる。床を踏み鳴らし、人前で「このバカが」と怒鳴り付ける。逆らえば、ストック・オプションをばっさり削る。部下にすれば、年柄年中、いじめである。

 ソロモンの趣味は一風変わっている。DJ(ディスク・ジョッキー)である。本職はだし。ジャンキーな若者たちの集まりや、ヘビースモーカーたちの集会でもDJをやる。「ゴールドマンのCEOとしてふさわしくない」と苦言を呈されても「あんたも趣味でゴルフをやるだろう。それと同じさ」。苦言を呈した側は、陰で混ぜっ返すのである。「ゴルフ場にはヤクをやるような人間は来ないよな」。

 もう1つの趣味は飛行機だ。CEOになると、新たに社有ジェット機を2機買った。週に1度は、社有機に乗ってリゾートに飛ぶ。「CEOの仕事って本当、疲れるんだ」と言いながら。

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