アンチエイジングのカギを握る 抗酸化機能を科学的に測定する ─バイオラジカル研究所─

病気や老化を支配する活性酸素
それを防ぐ抗酸化物質が注目されている

 今回はナノ・バイオの分野がテーマである。

 健康に関連して「活性酸素」「抗酸化」などの言葉を耳にすることが増えた。活性酸素は非常に強い酸化力がある。体内でエネルギーを生んでいるミトコンドリア機能を低下させ、老化を促進することが研究で明らかにされている。

 例えば活性酸素は動脈硬化を惹き起こす。かつては、動脈硬化の犯人は悪玉コレステロールのように言われてきたものだ。だが、実は活性酸素によって悪玉コレステロールが酸化されてできる酸化変性LDLが動脈硬化を惹き起こすことが分かってきた。

 そこで登場するのが酸化を防ぐ抗酸化物質である。ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、ポリフェノールなどには抗酸化機能があることが判明している。また、野菜を食べると大腸がんが減る。多くのがんは、遺伝子が傷つけられ、遺伝子の突然変異によって起きるが、その犯人の1つが活性酸素だ。しかし、野菜に含まれるポリフェノールは活性酸素の働きを抑えてくれる。

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