太陽光、小水力、バイオマス…福島県喜多方市の再エネーで地域を変える!
首都圏ばかりに送られる電力搾取
違和感を持った酒造店9代目当主
未曾有の被害で世界を驚かせた東日本大震災の発生から11年。現在も東京電力福島第一原子力発電所事故が収束していない。福島県はこれからも長年に渡って原発事故の被害と向き合わざるをえない。そうした状況を受けて、県内では原発や火力発電所などの巨大電力グリッド(送電網)に依存する既存の電力市場を見直す動きが出ている。地球環境を破壊しない再生可能エネルギーでの地域おこしを目指す動きが会津で始まっている。
福島県は太平洋側から「浜通り」「中通り」「会津」の3地域に分かれる。会津は原発事故が起こった浜通りから離れており、放射能汚染などの直接的な被害はほとんどなかった。しかし、原発事故は日本の中で福島県が置かれたポジションと、明治維新後の会津が経験した苦い歴史を再び浮き彫りにした。それを思い知った1人の男が電力自給のために立ち上がる。佐藤彌右衛門だ。