NEW LEADER LIBRARY📚(`22/6)

経済記者の目から見た民主党政権
小沢一郎は何を目指したのか
躓いてしまったが、再評価されるべきだろう

『職業政治家 小沢一郎』  佐藤章(朝日新聞出版)

 民主党政権は、戦後初めて政党間の政権交代で誕生した政権だったが、安倍晋三が事あるごとに「悪夢のような民主党政権」と繰り返したことで、いつのまにかそれが世間では当たり前のことのように通ってしまっている。だが、本当に民主党政権はそんなにひどかったのか?ということで、小沢一郎が民主党政権で何をし、何を目指していたのかを知りたくなって、本書を選んだ。

 著者は元朝日新聞記者だが、政治部ではなく経済部出身だ。政治部の記者が政治家を描くと、どうしても派閥抗争だの怨念だの裏切りだのと、権力闘争中心になりがちだ。

 本書はそういう政界ものとは一線を画して、小沢一郎が何を目指して自民党を割り、細川政権を作り、民主党政権を作ったのかを描こうとしている。

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