終わりはいつも「あーあ頼りないな」がみんなの実感内閣改造?どうせ椅子取りゲームでしょ
秋の臨時国会冒頭の解散戦略もしぼむ
求心力もリーダーシップもないのかな
岸田文雄首相の総裁再選戦略に黄信号が点滅し始めた。マイナンバーカードに関する混乱が拡大していたところに秋本真利衆院議員(外務政務官辞任、自民党離党)の「政治とカネ」をめぐる事件が直撃。官邸で政策調整の司令塔役を果たす首相の最側近と言われる木原誠二官房副長官の妻に関する疑惑が週刊文春で立て続けに報道され、内閣支持率の下落が止まらないからだ。
首相は9月中旬にも内閣改造・自民党役員人事を断行し、政権浮揚を図り、外交でも活路を見いだしたい意向だが、「改造は政権の体力を消耗する」(故安倍晋三元首相)側面も強く、首脳外交も5月の先進7カ国首脳会議(広島サミット)ほどの晴れ舞台はない。選挙向けの新たな陣立てを組み、秋の臨時国会冒頭で衆院解散・総選挙に踏み切るという選択肢も、マイナカードの総点検中、しかも支持率続落の最中とあって、「リスクが大きい」(自民党筋)と急速にしぼみつつある。首相は政権を覆う重い影を振り払うことができるのだろうか。