第1回 人間は死すべきもの

生は偶然、死は必然
その一生の中で、人はどう生きるべきか

 私は今年84歳となったが、いまだに恋もしたいし、金儲けにも興味がある。恋は別に語るとして、人生100年時代と言われる昨今、あと十数年生き延びるに十分な蓄えがあるわけでもない。テレビでよく見かける不動産投資のCMの主人公のように、必要とされる生活費のことに思いをいたし、「足りるかな」と不安を覚えることがないわけでもない。

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