ああ黄金の3年間がもったいない バランス第1でも蛇行運転し始めた岸田政権
出るわ出るわの統一教会との関係図
関係持たない議員だけでは組閣できない?
参院選を大勝で乗り切った岸田文雄首相は、決戦から1カ月も経たずに、内閣改造・党役員人事を断行した。ウクライナ危機と円安による物価高騰は止まらず、新型コロナウイルスの新規感染者は連日「世界1」の20万人超、医療は逼迫する。安倍晋三元首相の銃撃・殺害事件をきっかけに世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党の関係も暗い影を落とす。こうした政権を取り巻く重苦しい空気から局面転換を図ろうと、意表を突く形で前倒し人事に踏み切ったものの、内閣支持率は下落、政権浮揚につなげる思惑は空振りに。
「骨格を維持した」という改造内閣の顔ぶれは裏返せば新味に乏しく、逆に若手や女性の登用も後退。コロナ対策も後手に回り、指導力を発揮しているとは言えず、物価対策にも国民の不満が膨らむ。「検討する」を連発し、実行力が伴わないことから、遣唐使ならぬ「検討使内閣」とも揶揄される始末。何よりも安倍元首相との間合いを取りながら政権運営を進めてきただけに、その不在の影響は大きい。国政選挙の心配のいらない「黄金の3年間」を手にしたが、前途は視界不良だ。